ほっぺたぷくーっとするJK。
「と、とにかくそろそろ先に進もうよ」
私達は気を取り直して魔法陣の中へ。
「なんだかジャングルみたいな場所ですわね……?」
うーん。ここは見覚えがあるぞ……。
「アーニャ。ここって……」
「言うな。素通りだこんな所」
そう言ってアーニャはスタスタと魔法陣の所まで速足で歩いていく。
「待って下さいましアーニャさん! 魔法陣がどこにあるかご存知なので?」
後ろからパタパタついていくキャロちゃんは相変わらずパンチラで私を誘惑してくる訳だけれども、見えるのだから見ておかないと勿体ないよね。うん、仕方ない。
私も二人の後をついていくが、もうちょっとで魔法陣に到着する、という所で……。
「おっ、愛菜じゃねぇか! また会いに来てくれたのか!? 兄ちゃんはうれし……ってなんだよそんな顔しなくったっていいだろ!?」
イル君……やっぱりまだここに居たんだね……。
アーニャの表情はこちらからだと見えないけれど、きっと物凄い剣幕でイル君を睨みつけているに違いない。
スルーするつもりだったくらいだもんよほど会いたくなかったんだろう。
「あの、アーニャさん、この方はいったいどなたですかしら?」
「ん? ……お嬢と愛菜が……友達を連れてきた、だと……?」
おい、その言い方は失礼だろ。まるで私にも友達がいないみたいじゃんか!
昔とは違うんだぞ友達沢山いるんだぞ!?
アーニャには友達なんかいないけどね!
「んーとね、この人はイル君って言って、アーニャの一応お兄さん」
アーニャが一言も喋ろうとしないので代わりに私が紹介してあげた。
お兄さん、という言葉が出た時だけ一瞬ピクっとしてたけど、多分兄と認めたくないから余計な事言うなって思ってたんだろうね。
「あら、あらあら! あの噂の? アーニャさんのお兄様ですの!? こんな素敵なお兄様がいるなんて羨ましいですわ♪ あ、初めましてわたくし……」
「えっとね、この子はキャロちゃんって言うの宜しくね」
キャロちゃんがあの長い名前を言い出しそうだったので私が簡潔に済ませた。
キャロちゃんはほっぺたをぷくーっと膨らませてこっちを睨んできたけど可愛いから別にダメージゼロ。
「そっか。キャロちゃんって言うんだな。この二人はかなり特殊な部類だから大変だろうけど仲良くしてくれると助かるよ」
「アンタに言われなくてもキャロは私達の仲間なんだよ。アンタと違ってな」
あ、やっとアーニャが喋った。
「ウッキィィィィィッ!!」
その時、完全に油断していたキャロちゃんの首筋目掛けて背後の木からあのサルが飛び掛かってきた。
私は一瞬早く気付けたので、バールを構え撃退しようとするも、それより早く身体中ナイフにくし刺しにされて地面に落ちた。
アーニャは、未だに振り返りもせずにイル君を睨んだままだ。
……かなり苛立ってるなぁ。サルは八つ当たりでとばっちりだけど、まぁ以前私に攻撃してきた奴だしどうでもいいか。
そしてナイフは自動的にサルの身体から抜け、振動して血を弾くとアーニャの周りに戻っていく。
「キャロに変な事したら今度はアンタがこのサルみたいになるからな。覚えとけ」
こっわ……。
でも、めっちゃかっこえぇやん最高かよ……。
「ステキ……」
ちょっと待て、待てって。
なんでキャロちゃんが目をハートにしてんだよこら。
イル君再び! そしてサルも再びっ!






