頭がわいた恋するJK。
「全く。一体何がどうなってやがる」
そして翌日。
私達は普通に学校へ行き、授業を受け、今は昼休みだ。
「何をカリカリしてるの? カルシウム取ってる?」
「うるせぇ。……昨日家に帰った後、あの件を簡単に文章に纏めて政府のダンジョン窓口にメールしたんだよ」
おお、そうか新しい情報があればお金になるんだよね。勿論それには根拠と証拠が必要だけれど、それは私が持ってるし。
「そしたらさっき授業受けてる時に返事が来てた」
「おっ、なんだって? どのくらいの儲けになりそう?」
そう聞くとアーニャは自分の机に突っ伏して黙ってしまう。
「アーニャ?」
「よく分からん。回答には、その件につきましては本日中に政府から会見がありますのでそれをお待ち下さるようお願い致します。だとさ」
なんだそりゃ。
「私達が見つけた物の事で会見開くの?」
アーニャが顔をあげて私の方を見る。というか睨む。
「それは無いだろう。私の報告なんてたかがその辺のJKが言い出したたわごとかもしれないじゃないか。裏を取らずに会見を開くなんて事はあり得ない。考えられるのは……」
考えられるのは?
「そっか。とうとう私の発言力は政府をも動かすようになってしまったか」
「馬鹿か。報告したのは私だ。……たわごとはほっといてだ、考えられるのは……既に同じような報告が入っていて政府も既にそれを認識している。或いは、政府が知られたくない内容だったか……」
「そうか……私はいつの間にか国がひた隠しにしている極秘案件を知らずのうちに見つけてしまったのだな。自分の才能が怖い」
「脳みそわいてんのか?」
ひ、ひどい! それはあまりにもひどいぞアーニャちゃん!!
「いくら何でも頭沸騰したりしないよ!」
「私は頭に虫でもわいてんじゃねぇのかって言ってるんだけどな」
「なんだそっか。それならいいや」
「いいのかよ。 ……まぁいいならいいか」
結局の所、政府側が今日会見やるって言うんだったらそれを聞いてみればはっきりする事だよね。
「いったい国がどんな発表をするのか、楽しみじゃないか」
アーニャがめちゃくちゃ悪そうな顔してる。
普段から悪人みたいな冷酷能面顔だけど、にっこり笑って口角があがってる時が一番ヤバい。
顔のパーツはすっごく整っててめちゃくちゃ美人なのに無表情なのが威圧感すごくて友達がいないのだこの子は。
たまにこうやって笑うと、さらに誰も近寄らなくなる。
ヤバいオーラが漏れまくってるんだ。
ちなみに、私はこの子のそういう所が
大好き☆
今回は日常回プラスなんとなくの世界観把握回になります。
お嬢は何気無いアーニャとの会話が大好きなのですがそんな雰囲気が少しでも伝われば幸いです☆
なんで性格が正反対のこの二人が仲良くしているのかについては……二人の秘密なのでまたいずれ、という事で(*^_^*)