天使で巨乳なアホの子JK。
「……ねぇアーニャ」
「あん? なんだよ」
あん? じゃなくてさ……。
「嬉しいのは分かるんだけど意味も無くナイフをその辺飛ばしまくるのやめてくれない? いつこっちに飛んでくるかってめちゃくちゃ怖いんだけど……」
「馬鹿だなお嬢は……私が味方を刺すような真似するわけないだろ?」
それを自信満々に言えるのが凄いよ。
そして、それを信じさせようって根性が凄い。
「私がそれを信じられると思う……? さっきめっちゃ私を実験台にしたくせに」
「おいおい。私達の仲じゃないか。ナイフすら投げつけられる程の信頼感って奴だろ」
適当な事ばかりいいやがってー!
でもそれが本当だったら嬉しい。
そんなふうにちょっとでも思ってしまう時点で私も末期症状が出てる。
ナイフ投げの実験台としてだとしても必要とされてるって事に喜びを見出してる自分に危機感を感じる。
私大丈夫か……?
でも、きっとアーニャは私をいいように振り回して遊んでるだけだろう。
そこに特別な感情は入っていない。
あるとしたら悪意とか嫌悪感とかそういう類の物だろうと思う。
とか考えてるとどんどん私の心の奥の方が荒んでいくんだけど、ここのところ身近に癒しが存在してくれるおかげでわりと前向きになれている。
「ひゃっ! お嬢!? な、ななななんで急にわたくしの胸を触るんですの?」
「充電」
「なんの!?」
「実は私は定期的に柔らかい物を触らないと発狂してしまう奇病にかかってるんだよ。だからキャロちゃんが一緒にいてくれるようになって助かってるんだ……今までは命がけでスライムを触ったりしてたから」
「そ、そうだったのですか……!? そんな大変な病気にかかっていたなんて……だから私の事触って……? てっきりセクハラだと勘違いしておりまして申し訳ありませんの。わたくし最低ですわ……」
おいおいおい。
こんなのに騙されたらいかんだろ。
そのうち本当に悪い男に騙されたりして、借金まみれになったり変な店に身売りされたりするぞ。
「最低なのはそこの変態だぞ」
私がネタばらしする前にアーニャが私の変態具合を暴露してしまった。
こういうの人から言われるのは恥ずかしいってば。
「……? どういう事ですの?」
「ごめんねキャロちゃん。あまりにキャロちゃんの胸が吸引力の変わらないただ一つのおっぱいだったから私がホイホイされちゃってあんな嘘を……」
「え? 嘘ですの?」
「そうなんだよね。ただ私が触りたかっただけ。ごめんね」
正直に謝りながらもう一揉みしておく。
するとキャロちゃんは更に阿呆な事を言い出して私を驚かせた。
「……良かったですわ。変な病気なのかと思って本気で心配しましたの……」
私はいてもたってもいられなくなってアーニャにヘルプの視線を送るが、アーニャはよく外国の人がやるような【やれやれ】みたいなポーズでため息を吐くだけ。
……キャロちゃんって本当に可愛くて癒しでピュアで胸がでかいアホだ。
可愛くて癒しでピュアで胸がでかいアホ。
それを天使と言う。






