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バック トゥ ザ JK。

 

「ねぇ、大虐殺バールだってさ」


「私にも聞こえた。なんだ今の声は?」


 さっきの声はもう聞こえなくなっていた。

 おめでとうってのとこれの名前だけ告げてそれっきり。


「これって武器だと思う?」


「大虐殺だって言うんだったらそうなんじゃねぇの?」


 ちょっと重たい。

 バールなんて持った事ないけど、実際こんな感じなんだろうなってくらいの重さ。


「お嬢、それ試してみたら? 奴が来たぞ」


 アーニャが後ろを振り返りながらそう言うので私も彼女越しに覗いてみると、ぴょんぴょん跳ねながらあのスライムがこちらへ近づいて来ていた。


「え、でもあいつ危ないんじゃなかった? 溶けちゃったらヤバいって」


「とりあえず一撃くらわすくらい平気だろ? ヤバいと思ったら私がすぐに帰還の石使ってやるから。……ほれ、行ってこい」


 アーニャってば人使いが荒いというか……私がじゅーってなってめちゃくちゃ痛いかもしれないの考えに入ってないのかな?


 それともそんなのどうでもいいのかな?


「アーニャちゃん、友達だよね?」


「あ? ……おう。親友だろ? だから万が一の時はなんとかしてやるから早くやれや」


「解せぬ」


 ぶつぶつ言っててもしょうがないので取り合えず一発くらわしてすぐに距離を取ろう。


 全身飲み込まれるような事さえなければどろどろになったりしないだろう。多分。


「ててーん! 私は大虐殺バールを装備した!! ここで会ったが百年目! 悪名高きぷにぷにスライムめ! 私が消し炭にしてくれるわ!!」


「そういうのいいからはよやれ」


「はぁーい」


 せっかく勇気を出すために無理矢理テンション上げてたのに水をさすんだから。


 まぁ、ちょっと楽しくなっちゃってたのは確かだけれど。


 私はささっとスライムに近付いて、上からたたくと飛び散って大変そうだったから野球のスイングのように横からぶん殴ってみた。


「どっせーい!!」


 ゴアァァァァァッ!! ブオォォォォッ!!


 私がスライムに向けてバールを振りぬいた瞬間、先割れ部分が発光して爆炎があがり、スライムの身体を一瞬で消し炭にした。


「……マジかよ」


 アーニャも驚いてるみたい。

 私は腰を抜かしてその場にへたり込んでしまった。


 地面には、振りぬいた先に向かって先ほどの炎がまだ少しラインを描いていた。


「ば、ばっくとぅざふゅーちゃー……」


「馬鹿言ってないで行くぞ」


 行くってどこに……?


「こんな危ない武器が入った宝箱があるって事自体が問題だ。やっぱりちょっとおかしい。一度帰るぞ。今日はここまでだ」


 アーニャの言いたい事も分るけど……。


「なんだ? まだ帰りたくないとか言うつもりか?」


「ううん。そうじゃないよ。そうじゃないんだけど……」


「なんだよ。言いたい事あるならはっきり言え」


 言うべきか否か。それが問題だ。

 でも今ここにはアーニャしかいないし、正直に言おう。


「腰抜けて動けないから手かして。それとちびりそう」



 私の言葉が終わる前に、アーニャが帰還の石を使った。








お読み下さりありがとうございます♪

とうとう武器も手に入れここから本格的にダンジョン探索が始まります☆


サブタイトルと、地面に残る炎のラインについては映画のバック・トゥ・ザ・フューチャーを意識しております。

ご存知の方はわかると思いますがデロリアンが時代を飛び越えた後のアレですね(笑)


面白かった、期待できると思って下さった方はぜひぜひブクマや評価などしていってもらえると嬉しいです♫

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