悪い人にすぐ騙されるJK。
「じゃあ早速だけど今日はお試しでダンジョンを少し散策してみようよ♪ 三人での動きにも慣れておきたいしさ」
私の提案にキャロちゃんは、控えめに手をあげて「あの……ちょっといいですか?」と何か質問ありげ。
「どうした? 着替えは認めないぞ」
「それはいいんですの。それより、ダンジョンに潜ったら稼げるってのは本当ですの?」
そうだった。この子やたらそこに食いついてたんだった。
「何かお金が必要な理由でもあるのかな?」
純粋に気になる。
「いえ、その……いろいろと事情がありまして……」
キャロちゃんはちょっと言いにくそうに顔を背けてしまう。
あまり踏み込んではいけない部分だろうか?
「キャロの家は貧乏だから少しでも稼いで家にお金を入れたいんだよ」
「はい。そうなんですわ……ってアーニャさん!? なんでその事を……!?」
へ? 貧乏? どっかのお嬢様じゃないの?
「私が仲間に引き入れる相手の事を調べないとでも思ってるのか? あんたの家庭の事情はだいたい把握してるぞ」
「お、お願いしますこの事は学校の皆には……!」
「分かってる分かってる。内緒にしててやるから私達がダンジョンに潜る時は強制参加な。勿論その装備で」
最後まで切り札を隠し持っておくそのスタイルに脱帽だよ私は。
「どうしても断られるようだったら交渉のカードとして使うつもりだったけどな。それよりも早くOKしてくれたから私も秘密は守るさ」
「ありがとうですの……アーニャさんいい人ですわね」
ちょっとちょっと。この子はどこまで天然アホの子なんだ。
完全に弱み握られて脅されてるようなもんなのにいい人とか言い出したぞ。
……そうか、この子にとっては私達に無理矢理連れていかれるって状況から、お金稼ぎの為にダンジョン散策に参加させてもらえる、的な状況に変化してるんだ。
おめでたい思考回路万歳!
「わたくし出来る限りの事はさせてもらいます! ですので……」
「言わなくても分ってるさ。金目の物が手に入ったらキャロに流してやるし換金の方法も面倒みてやるから安心しろ。私に任せておけ」
「アーニャさん……かっこいい……」
おいコラ。軽く目がハートになってんぞお前。
アーニャは私のだから手を出したら……って、それは大丈夫か。
どっちかっていうと悪いホストに貢ぎまくる女の子みたいな状況だもんな……。
やっぱり私としては恋敵っていうよりも、ただの不憫な子である。
だから私も精いっぱいこの子の手伝いをしてあげよう。
そして癒してもらおう。
アーニャが言ってたように、この子はかなりの逸材である。
という訳で……
「さぁ、新生パーティでダンジョン攻略と行きましょうか!」
と言う訳でちょろかわねこみみパンチラJKが正式に仲間になったところで、だんじょん探索もさらに本格化していく……かもしれません(笑)
今後共どうぞお付き合い下さいませ。
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