爆誕!ミニスカねこみみJK。
「あの、百鬼ノ城さんはどうしてそんなに悲しそうな目でわたくしを見るんですの……?」
「キャロちゃん、私の事はお嬢でいいよ。そっちの愛菜はアーニャね」
「あ、……はい。ではお嬢さん。どうしてそんな……」
「いやいやちょっと待って。お嬢さんは無いでしょお嬢さんはさ。お嬢でいいんだってば」
お嬢さんじゃなんだか娘さん、みたいな意味に聞こえるじゃん。恥ずかしい。
「お嬢はなんだかわたくしを見る目が変です。哀れんでます? そんな目で見られる程ダメな才能でしたの? 確かにわたくし的にもちょっと困ってますが……」
「違う違う。いろいろあるんだよ。ダンジョンで手に入れた装備をね、キャロちゃんに装備してもらう事になるからよろしくね」
私はアーニャにポケットから出してもらって、ふわねこカチューシャと神風のミニスカートをキャロちゃんに差し出した。
「君にはこれを装備してもらおう。拒否権はないぞよ」
「なんなんですの……? あ、でもこれとっても可愛いですわ♪ これわたくしに?」
キャロちゃんが曇りのない瞳をキラキラさせて私達を見つめてくる。
やめてくれ! きったない私の心にはその純粋な瞳が毒になる!
「そうだよ。君みたいに可愛らしい子にはとっても似合うと思ってね。貰ってくれるかな? そして必ず装備してほしい」
アーニャはにっこりしながら平気でそんな事をのたまう。
悪女だ……。こんなに純粋無垢なキャロちゃんを平然と騙せるなんて……。
私には出来ない事を平然とやってのける。
そこに痺れるし憧れちゃうね。真似はしたくないけれど。
「そんな……わたくしの為にこんなモダンでエキセントリックな衣装をお下さりになるなんてわたくし涙が雨あられですの」
「雨あられ……?」
「はいですの。ちょちょぎれますわ」
ごめんわかんない。
でも喜んでくれてるのだけは理解した。
この装備がどんな物かも分からず喜ばれると非常に胸が苦しくなるんだけれどアーニャがご満悦なのでそれでいい事にしよう。
「ありがとうキャロ。私達からのプレゼントだから……絶対に装備してね。絶対ね」
「……え? ……はい。それは勿論ですわ……でも、どうしてそんなに念を押すような……」
「絶対。いい? OK?」
「わ、わかりましたわ! レディに二言はなくってよ!」
アーニャに見事に押し切られて確約してしまうキャロちゃんちょろ可愛い。
そして完全に悪人面でニッコリ笑うアーニャもっと可愛い。
「そっか。じゃあ早速だけど装備してもらえるかな?」
「こ、ここでですの!?」
「そう、ここで。今すぐに」
「わ、わかりましたわ」
そう言っていそいそと制服のスカートを神風のミニスカートに履き替え、頭にふわねこカチューシャを装備する。
なんだこいつ天使かよ。
「ちょ、ちょっとこれ丈が短すぎませんか!?」
「大丈夫。可愛いよ。とても似合ってるからさっき約束した通りその装備でお願いね」
「うぅ……」
ミニスカートの裾を両手で必死に抑えて涙ぐむ猫耳美少女。
たまんねぇなおい。
お気付きかと思いますがキャロは、その…なんと言いますか
サービス要員です。
お嬢の心の清涼剤になってくれるでしょう(笑)






