初めて経験するJK。
「なんでお笑いになっておりますの? わたくしの顔に何かお付きになってまして?」
なんでだろう。この子ところどころ言葉遣いおかしい気がする。
何かお付きになってまして?
変じゃない? 変だよね?
「なぁあんた。ダンジョンに興味はないか?」
休み時間になった途端アーニャが彼女に話しかけた。
こんなに積極的なアーニャは滅多に見れないレアーニャだ。
普通転校生が来た後の休み時間なんて、転校生がクラスメイトに囲まれて身動き取れなくなった挙句質問攻めが始まるもんじゃないの?
あのぶっとび自己紹介のせいで誰も一切関与してこなくなってる。
そして近くにアーニャが据わってるのも、人が近寄ってこない理由の一つだろう。
「だん、じょん?? それってなんですの? わたくしそのような珍妙な物にお興味はゲジゲジの足の長さほどもおありになりませんのですわ」
やっぱり日本語おかしいだろこいつ。
外国育ちだからとかハーフだからとかそういう事なのかな?
「ダンジョンを知らないってお前どこの田舎出身なんだよ……」
アーニャは遠慮が無い。
確かに今どきダンジョンを知らないっていうのは流石に時代に取り残されているように思うけれど。
「なっ、無礼すぎますわ! 知ってますわよダンジョンでしょう? わたくし大好きですわ」
ぜってーしらねーぞこいつ。
「楽しいよねダンジョン。あー驚いたよ。淑女の嗜みだもん知らないわけないよね」
「そ、その通りですわ♪ わたくしともあろう者がお知りにならないわけがおありになるわけ有りませぬの事よ!」
必死に知ったかぶろうとしてる彼女の様子を見てこれ幸いとアーニャがどんどん追い込んでいく。
「やっぱりダンジョンともなると貴女のような高貴な淑女が居ないと始まらないね。是非とも今日一緒に行かないか?」
そう言ってアーニャが、まるで姫に傅くナイトのように彼女の手を取った。
その展開が余程ご満悦だったらしく八雲きゃろなんとかさんは、少し顔を赤らめて「そ、そこまで言うならご一緒してもよろしくってよ?」と完全に騙されてしまった。
この子ちょろ可愛い。
アーニャは別の意味でこの子を気に入ってしまったようだが、私は私でこういう何かに対して必死になってる系女子は好きだ。
ある意味私のアーニャに対する気持ちのように一直線で前しか見えないタイプ。
広い意味で同類だと思うんだよね。
「ほ、本当にここにダンジョンがおありになりますの……?」
放課後、自己紹介などを済ませつつ私の家まで連れてくると、途端に彼女の顔が曇っていく。
「この、お屋敷がダンジョン……?」
「違う違う。この中にあるから。とりあえず私の部屋まで来て」
とにかく、一度無理矢理にでも放り込んでダンジョンを体験してもらう。
そして、案の定アーニャは大喜び。
何故なら、八雲きゃろなんとかさんはモンスターに追いかけまわされ涙をあたりにまき散らしながら喚く事に。
「いやぁぁぁぁぁぁっ!! なんですのなんですの!? こっちに来るのおやめになっておくんなまし! お願い、嫌嫌嫌嫌こないでぇぇぇぇぇっ!! ひぃっ、たっ、たすけてくんろ!! おっかちゃーん!!」
そして、呼吸困難を心配するほどに、アーニャは腹を抱え地面を転がり回っていた。
……私からしたら萌えポイントなんだけどなぁ。
おっかちゃーん!
三人目の彼女もいろいろ秘密がありそうですね(笑)
(* ॑꒳ ॑*)






