休息日を満喫するJK。
マスターは神様達と戦いの方法などについて打ち合わせに行くと言って出て行ってしまった。
面倒な事はほとんどまかせっきりになっちゃってるので申し訳ない気持ちはあるんだけど、なんだか不思議。
あの人って面倒な事は出来る限りやりたくないタイプの人だったのに。
それだけ彼女にとってメリットのある話って事なのかな?
自分が神様にとって代わって、権力を得る事が彼女にとってどういう意味を持つんだろう?
それはそうと自由な時間は出来る限り楽しまないと損だよね♪
「もしもーし。アーニャいる?」
私達はマスターから一人につき一つ部屋を与えられている。
アーニャの部屋のドアを叩いても返事がなかったのでおそるおそるドアを開くと……。
「……この子は本当に寝てる時全然起きないんだなぁ」
アーニャは簡素なベッドの上で、布団を跳ね除け下着姿で寝ていた。
しかも凄い寝相。あといびき。
こういうダメダメな所が普段とのギャップでいいんだよなぁ。
「アーニャ、入るよー?」
まったく、ドアに鍵もかけないとかどれだけ不用心なんだろ。
いざって時に鍵なんて役に立つとは思わないけどさ、それでも無理矢理侵入しようって奴以外は部屋に入って来なくなるのにね。
私はどうかな? もし返事もなくて鍵がかかってたらどうしただろ。
……うーん。無理矢理侵入してたかもね。
「ぐごご……ぐがっ…………ぐごぉぉ……」
ほんと可愛い。
私はアーニャの隣、ベッドの空いている部分に腰かけて彼女の髪を撫でる。
サラサラした感触が指の間を流れていって心地良いい。
「面倒な事に巻き込んじゃってごめんね。あの時私が一人で残ったりしたせいで……」
「う……ん……」
アーニャがゴロっと寝返りを打って私の身体に抱き着く形になる。
「……起きてる?」
「くかーっ」
「そっかそっか。寝てても無意識に私を求めちゃうって事なんだなぁ可愛いなぁ」
私はその可愛らしい寝顔に顔を近づけ、キスを……しようとしてやめた。
「やっぱり、こういうのは卑怯だよね」
「違う。それは臆病って言うんだ」
「えっ」
私が反応するより早くアーニャが私の頭に腕を回してぐっと引き寄せ、口を塞いだ。
「……っ!!」
「ふふっ。驚いただろ」
「……アーニャ、いつから起きてたの?」
途中まではちゃんと寝てたと思うんだけどなぁ……。
「お嬢が私にキスしようとしてきたあたりかな」
「……いじわる」
「お互い様だろ?」
そう言って笑うアーニャが瞬きした瞬間を狙って今度こそこちらからその口を塞ぐ。
「なっ、おまっ……!」
「えへへ……アーニャ、そっち行っていい?」
「……」
彼女は私をじーっと睨みながら、ベッドの隅に寄り私が横になるスペースを開けてくれた。
……そんなに空けなくてもいいんだけどね。
なんでかって? それをこれからアーニャにたっぷり教えてあげるところだよ。
久しぶりの純粋なイチャイチャ回でした(笑)
たまにはこういう回がないと息が詰まってしまいますね。ただでさえ誰かさんのせいでしばらく陰鬱展開だったので(;´∀`)






