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スッキリしたJK。


「ゆゆ、何か違和感とかは無い? こう、自分が自分じゃないみたいな……」


「何言ってるの? 私は私だよ。むしろ今すっごくスッキリしてる。まるで今までの私が私じゃなかったみたい」


 確かにゆゆはとっても清々しい顔をしていた。

 前向きに変わる事が出来たのならプラスに動いたという事なんだろうけど……。


 なんだか妙にひっかかる。

 私が心配しすぎなだけかもしれないけど、変化が少なすぎる。


 今も目の前でゆゆはもちゃの頭を撫でて楽しそうに話をしているけれど……。


 以前よりも確実に明るくなっているとは思う。

 いつも何か憂いを抱えていたみたいだったし、何か悩みを持っているのは間違いない。


 それが今のように解放されて前向きな性格になったというのならいい事なんだろうけど。


「さ、お嬢。ここからどうしたらいいの?」


「ん、ここからなら私が使ってたコントロールルームに飛べるはずだよ。問題はそれを感覚的に見つけられるかどうかなんだけど」


「感覚で見つけるってどういう事? 何をどうしたら見つけられるのか分かんないんだけど」


 ゆゆは「むー?」と言って目を閉じ何かを探るように集中している。


 ダメかな? 何かきっかけがあればいいんだろうけど……。


 私を引きずり出した時は私がフリーダンジョンにアクセスしている最中に辿られたんだったっけ。


 あ、そうだ。確かこのダンジョンで私が置いた宝箱があったっけ。


「ゆゆ、バールを拾った場所の事覚えてる? アレは私がちょっと無理して設置した物だからあそこからなら辿れるかもしれない」


「あー、あそこね。確かコモドドラゴンみたいな奴がいたところだよね? んー、あー大丈夫そう。皆こっち来てー」


 そう言うとゆゆは私達を一か所に集める。

 そして、


「えいっ」


 そこからみんな大騒ぎ。

 まさかこの人数を一気に私が指定した場所へ移動させるなんて思わなかった。


 私はあれからまたフロアを行ったり来たりしてあの場所へたどりつけるまで繰り返すつもりだったのに。


 場所のイメージが出来ていればフロアが違っても移動できるものなの?

 それにこれだけの人数を一斉に……?


 ゆゆはなんてことないようにヘラヘラしてる。彼女にとってはこのくらい簡単なんだろう。


 もしくは、このくらい簡単【になった】のどっちか。


「で、どうなんだ? ここからなら分かりそうか?」


「ちょっと待っててねアーニャ。多分大丈夫だと思うよ……うん、いけるいける。じゃあまたみんなで移動しちゃおうか?」


 もちゃが不安そうな顔でゆゆの袖を掴む。

 きっと彼女は違和感に気付いているんだと思う。


 ゆゆの中から迷いが消えた。

 良くも悪くもこれが本当のゆゆなんだろうね。


 私は今のゆゆが私達にとって、そしてもちゃにとって、プラスにならないまでもマイナスにならない事を祈った。



なんだか様子がおかしいゆゆですが、今の所前向きになったようで問題はなさそう。

今のところは。

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