自分達の限界に気付くJK。
「あんたさ……私が今何言いたいか当ててみろよ」
「……その前に一ついい?」
「……」
アーニャは返事してくれないので勝手に聞いてみる事にした。
「これどういう状況?」
私の目の前にめっちゃ怒ってるアーニャの顔があるのは分かるんだけど、私今横になってて、この位置から見えるのはアーニャの乳とその向こうの顔。
つまり
「私なんでアーニャに膝枕され……ぶわっ!」
そう、私は彼女に膝枕されていた。なのにいきなり立ち上がるもんだから私は膝から落下して床にころがり顔面強打。
「少し無理をさせたと反省してるから労ってやったんだよ。無意味でアホな行為だったと今は反省してる」
「やだ……この子ツンデレだわ」
「殺すぞ? ……いや、死んだばっかりだから少し間をおいてからにしよう」
間を置いても殺すのは辞めて下さいね?
私は怒ってるアーニャをなだめるのにすっごく精神力を消費した。
蜘蛛と戦うのよりある意味疲れたかもしれない。
「でさ、解説書で蜘蛛について何か分かった? こっちが分かったのは物理が効かないって事と、なんかゲルっぽい感じ。あとお腹から子蜘蛛ぶわー」
「その頭悪い説明辞めろ。でもまぁ、大体言いたい事は分かった。解説書で分かった事は、物理は部分的に無効、土耐性。全体的に耐性はあるけれど炎は弱点らしいぜ。足は特殊な成分で出来ていて硬いけど、それは外皮だけで中の足は普通らしい。腹は風船みたいになってて中に子蜘蛛がいるかも……このくらいかな」
やっぱり物理は無効なんだなぁ。部分的にって事は……なるほど、場所によりけりって事ね。
「それと朗報だぞ。お前を殺したのは親蜘蛛だ。死んだ時の状況詳しく分かるか?」
「ごめん。子蜘蛛が山ほど振ってきて気持ち悪っ! って思ったら、次の瞬間にはここにいたよ」
あの時何がどうなったのか子蜘蛛で視界が埋まってて全然わかんなかったんだよね。
「お嬢の炎の攻撃で腹の中の子蜘蛛は大体焼け死んだよ。……燃え尽きたりはしなかったけど、お前の身体に降り注いだっきりほとんど動く事はなかった。怒った親蜘蛛があんたの脳天に足をぶっ刺したのが直接的な死因だよ」
ぐえぇ……あれ刺されたのか。
足が迫ってくるところとか頭にずしゃってなるところを見なくて済んだのはある意味よかったかもしれない。
「で、何か倒す方法はありそう?」
「鍵は足だな。あの外皮をぶち破れれば中身は普通の足らしいからそれはお嬢でも潰せるはず。あのゲル状を凍らせて砕くって方法が可能かもしれないと感じたが……もしその方法が通用したとして、私の魔法の威力だと遠距離からじゃ効果が薄いかもしれないな」
だったら私達が今出来るのは足をどうにかする事だけか。
「でもさ、一つ思った事言っていい? アーニャは遠くで安全確保してくんなきゃ困るからさ、私一人接近戦だとぶっちゃけきつい」
「……もう一人、必要かもな」
ついに新たな仲間を探し始めますよ!
あらすじにも書いてあるあの人でございます!
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