おんなのこずラブなJK。
「ゆゆすごい!」
「ありがともちゃー」
もちゃはすごいすごいと私の腕を掴みながらぴょんぴょん飛び跳ねる。
こういう仕草は小動物っぽくてとってもかわいい。
私はこの子の好意がどういう種類の物かわからないけど、私の気持ちは多分ペットとかを可愛がる感じに似てるのかもしれない。
もちゃをペット扱いする気はないんだけど、こうなんていうのかな……うさぎとか、そんな感じなんだよね。
寂しがりで、ぴょんぴょん跳ねながら私の周りをくるくる回ってるみたいな感じ。
うん、やっぱりうさぎだよ。くろうさぎ。
「ねぇねぇゆゆ! ほんとにすごかったよ」
「うんうん、ありがとねぇよしよし」
純粋な目で私を見つめて沢山褒めてくれるもちゃを見てると自然と笑みがこぼれてくる。
「……君等さ、それで付き合ってないの? マジ?」
お嬢が私達を見て変な事言ってくるから無視。
「ボクとゆゆが?」
「おーい、そこに食いつかなくていいよ」
ほら、もちゃが妙な事に興味持っちゃったじゃないか。
「どう見たってただの友達って感じじゃないでしょ……」
「友達……じゃ、ないの?」
もちゃが私の腕を掴んだまま見上げてくる。
待て待て。そんな目で見ないでってば。
「友達じゃないならなんなの?」
「いや、私達は友達でいいと思うな」
「……?」
もちゃが目を真ん丸にして首を傾げる。
あー、もう、これはずるいだろ……。
仮にペットか何かだったとしてもだよ?
これは可愛すぎるんだよなぁ……。
思わずもちゃをぎゅってしてた。そんなつもりなかったんだけど。
「ゆゆ……?」
「ほら、やっぱりそういう事なんだってば。もちゃの好意から逃げちゃダメだよ」
いやいや、そんなキメ顔でいい事言ったふうにしてもダメだってば。
私これどーしたらいいのさ。この後の事なんて何も考えてないんだけど……。
「ゆゆ……あったかい」
「あーもうっ!」
なんだこの子は!
可愛すぎる!
存在が罪!
ピュア!
可愛すぎる!!
「……お嬢」
「え、私?」
「私さ、自分がどう思ってるのかとか、もちゃの好意がどんな種類なのかとか、考えたくなかったんだよ。実際もちゃってピュア過ぎて懐かれてるだけなのかそれ以上なのかって区別つかないんだもん」
お嬢は口を半開きにしたまま私の言葉を聞いていた。
「君は……そんな馬鹿な事考えてたの?」
「馬鹿ってなにさ! 普通でしょ? だってどういう種類の好きか次第でかなり変わるじゃん! 私だってもちゃは可愛いと思うけどさ、この気持ちがなんなのかって大事な事でしょ!?」
「いや、やっぱり君は馬鹿だよ」
何をどう聞いたらそうなる……?
「だってさ、好きだったらそれでいいじゃん。何を小難しく考えてんの? 好かれて、好きで、なら細かい事考えたってしょうがないでしょ」
あぁ、ダメだこの人と私は違いすぎる。
今回は少々悪ふざけが過ぎてしまい妙な小ネタを挟んでしまいましたがこれを読んでくれている層の方々は多分分からないと思うので気にしないでください(笑)






