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転居するJK。


 あれから一週間が経過し、今では全員が私の家に集まっている。

 あ、イル以外だけど。


 なんだかんだ言ってみんなこのままダンジョン探索を辞める気はないみたい。


 お嬢がポケット生活しなくて済むようになった事でアーニャとお嬢はべったべたのいっちゃいちゃな生活を送っている。


 私の家で。


 ちょっと勘弁してほしいくらいなんだよね。

 二人には私の母親の寝室を使ってもらう事にした。


 夜になると変な声が聞こえてくる事があるのでカナやもちゃを絶対に近付けないようにってハム子課長に言われた。


 私としてはいい勉強になるからいいんじゃないの? って思うんだけど、よくよく考えるとカナはただ大喜びするだけだしもちゃに妙な知識を与えると私の身が危ない気がする。


 キャロは毎日実家からここに通ってきてはお嬢達と話をして帰る。


 たまにキャロが二人の部屋に泊っていって夜になると変な声が聞こえてくる事があるので以下略。


「ところで、これからどうするの?」


「うーん、こじこじを取り戻すのは大前提だけどさ、正直どうやって奪い返すか悩んでるんだよね」


 みんなで食卓を囲みながら軽く会議をしているとお嬢が茹で卵を口に放り込みながら答えてくれた。


 口一杯に茹で卵頬張りながら普通に喋れるのすごくない?


「何かしら作戦っていうかさ、方針を決めてかからないとどうしようもないんだよね。とっかかりだけでも見つかるといいんだけど」


「でもそれってここで毎日ダラっとしてて見つかるようなものなの?」


「うーん、なかなか痛い所を突くねー。ゆゆは何かアイディアない?」


 お嬢ってば真剣に考えてるようで頭すっかすかなんじゃないの? こっちに丸投げされてもわかるわけないじゃん。


 ……。


「あっちに繋がってる場所とかが有ればお嬢の時と同じ事が出来るんだけどね」


「……繋がってる場所、か……そっかそっか。そういう手があったか……」


 お嬢は何やら一人でニヤニヤしている。何か心当たりでもあったんだろうか?


「実はね、私が実験的に作ってたダンジョンが有るんだよね。って言っても骨組みだけで中身は既存のダンジョンの使いまわしなんだけどさ」


「お嬢、もしかしてそこに行けばこじこじの元まで繋がるって事か?」


 アーニャがサラダを頬張り、水で流し込んでからお嬢に問う。


「そうだけどそう簡単にはいかないよ。何せあのダンジョンは未公開ダンジョンだからどこにも入り口が存在しないんだ」


「それじゃ結局意味ないじゃないか」


 アーニャの言う通りだ。そのダンジョンと神様の居る場所が繋がってたとしても、まずダンジョンに行けないんじゃ話にならないもん。



「でも、そのダンジョンに無理矢理入る方法なら心当たりがある」


こじこじ奪還の為の方法は少し遠回りになりますがお嬢には道筋が見えているようです。


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