妙な結末を迎えるJK。
「みんな貴女みたいな人達なの?」
「うーん……みんなそれぞれいろんな事情を抱えてる人達だよ。私から言えるのは、みんな変な人って事くらいかな」
嘘は言ってない。みんな変だし。
「貴女に変って言われるんだからよっぽど変な人達ばっかりなんだ? ちょっと面白そう」
「どう? 一緒に来る気になった? いろいろ下らない話も下らなくない話もしようよ」
「うん……」
まだちょっと迷ってるみたい。
そりゃそうだよね。急にこんな連中が来て困惑する気持ちは分かる。
「私もね、ダンジョンで一人何回も死んで生き返って……ってやりながらダンジョンの奥へ奥へ進んでたら、どうしても勝てない相手にぶつかっちゃってさ、もう途方に暮れたよ」
あの時は白虎に勝てる気が全くしなかったもん。
多分私じゃいつまでたっても勝てないと思う。
だけど、アーニャはそれを一撃で倒しちゃった。
「そんな時にね、急に現れて無理矢理私をダンジョンから引っ張り出した人が居たの。その人はぶっきらぼうだし、何考えてるか分からないし、だけどすっごく強くて……今は遠くに行っちゃった大切な人を取り戻す為に頑張ってるの」
「大切な人って……恋人とか?」
コイバナは女子の好物って相場が決まってるもんね。加奈子ちゃんも凄い食いつきだ……。
「その人はアーニャっていう女の子なんだけど、その大事な人っていうのも女の子なんだよ」
「えっ……」
あ、もしかして引いちゃったかな?
私としては性別を超越した関係ってすごいなって思うし応援してあげたいんだけど。
「そ、その二人って……恋人? 付き合ってるの?」
「そうらしいよ。でもさ、大事な人が偶然同性だったってだけで……」
「尊い……」
「えっ?」
てっきりドン引きしてるのかと思ってフォロー入れようとしたのになんだその反応は。
私の知り合い、というかクラスメイトにも一人そんな事を口走ってる奴がいた。
すっごく嫌な予感がする。
「あっ、あのっ、そのっ……私、そのアーニャって人が大事な人を見つける手伝い……出来るかな? 何か力になれるのかな……?」
……。
完全に知ってるタイプの反応だったので一瞬返事が遅れてしまった。
「力になれるかどうかじゃない。力になりたいと思う事が大事 ボクもそう」
その間にもちゃが私の腕に絡みつきながらそう言った。
あー、それはね、多分こうかはばつぐんだと思うよ。
「ぼ、ぼぼぼボクっ子!? え、貴女達そういう関係なの!?」
「そういうってどういう関係?」
もちゃは本当に分からないと言った顔で首を傾げた。
「あのね、貴女はその人の事す、すす好きなの?」
「うん♪ ボクゆゆの事大好き! ずっとボクが守るって決めたの」
もちゃが私の腕に絡みつく力を強くする。
そして、こんな結末でいいのかなぁ……。
「い、行く行く! 私も行く! すぐそっち行くから待ってて!! できればそのままで!」
私の背後でハム子課長が深いため息をついた。
固有ダンジョン持ちというのはまともな人が居ないのかもしれません(笑)






