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嫉妬と羨望に焦がれるJK。

 

「……ゆゆ? どうしたの?」


 私達は合流後ダンジョンの先へ向かって進んでいる。


 私はなんだか自分の中の汚い感情が気持ち悪くなってしまって自己嫌悪に陥っていた。


 結局自分なんてそんなものなんだっていうのを再確認しただけなんだけどね。


 もちゃはまっすぐ綺麗な瞳で私を見て来るけど、そんな目で見られるような人じゃないんだよ。


 そんなふうに好意を向けられていいような人間んじゃないんだよ。


 なんだか後ろめたい。

 私がそのまっすぐさに嫉妬してしまっている事が後ろめたくて恨めしい。


 どうしてこんな汚いんだろう。

 汚物は消毒だー! って世紀末感ある人が消毒しに来てくれないかな。


 そしたらおとなしくこの身を焼かれよう。

 ……死なないけどね。


 私は死んでも生き返る。

 何も変わらず元通り。


 だからきっとこの汚い自分もいつまでも変わる事が無いんだと思う。


「ゆゆ……?」


「えっ、何? どうかした?」


「なんかぼーっとしてるよ。具合悪い?」


「違う違う。心配してくれてありがとね」


 私はもちゃに酷く嫉妬しているのと同時に、憧れているし大事にしたいとも思ってる。


 だからこそこのもやもやした気持ちが渦巻いて消えないんだ。


 なんだか私の手の中に有るバールがぶるっと震えたような気がした。


 このバールが私の醜い心を吸い取ってくれたら楽でいいのに。


 使えば使うほど私が綺麗になっていくの。

 それは素敵だよね……。


 なんて妄想しててもしょうがないから私は現れたモンスターにバールを振り回す。


 もちゃはじっとしてていいって言うけど、私は聞かない。


 邪魔になっちゃうとしてもやらずにいられなかった。


 一応出来る限り二人とは別の方向に向かって炎を出すように気を付けた。


 だって万が一にも仲間を燃やしちゃったら気まずいし、もちゃは絶対避けてくれると思うけど課長は……燃えちゃうかもだから。


 生き返らせた後何言われるか分からないし危ない橋は渡らない方がいいもんね。


「このフロアにも居ないみたいね。どこまで行っちゃったんだか……」


 更に二つほど新しいフロアへ。このフロアには妙な罠が沢山あった。

 落とし穴が開いたり、頭の上に岩が落ちてきたり。


 もちゃはいろんな罠を回避したり、事前にみつけたりして大活躍。

 課長も罠に銃弾を撃ち込んで爆発させたりしてすごかった。


 私は一発頭に岩が当たりそうになってそれをもちゃが庇おうとしてきてさらに私がそれを庇って結局頭に岩があたって陥没した。


 もちゃはごめんとか言って泣くけど、もちゃに怪我された方が私は困る。


 もちゃは綺麗なままで居てくれないとね。


もちゃや仲間と一緒に行動するようになって明るくなってきたものの、歪み方は加速していくというめんどくさい女ゆゆこ。

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