秘密組織のハム子とJK。
「引き続いて、私がここの課長をやっているハム子だ。よろしく」
「……え?」
「冗談みたいなコードネームだがこの課長はハム子っていうんだ。盛大に馬鹿にしてやってくれ」
アーニャが呆れたように補足してくれたけど……。
「えっと、多分本名は公子さんですよね?」
「なっ、なんでそれを……ま、まぁいいじゃないか。コードネームがハム子ってかわいいだろう?」
この人いつの間にか敬語で話さなくなった……。最初はちょっとだけ余所行きの喋り方だったのかもしれない。
「じゃあハム子さん、キャロさん、アーニャ、これから宜しくね」
「ああ、よろしくな。それとここではコードネームにさん付けはいらない。課長もハム子でいい。ゆゆこはコードネームどうする?」
コードネームとか考えるの恥ずかしいなぁ。
どうしよう……。って、考えていたらハム子課長が「ゆゆこでいいんじゃないの?」って言ってきて、なし崩しにそれになってしまった。
ナビ子が考えたあだ名がそのままコードネームになっちゃうとか……あの時もっとマシな名前付けてくれたらよかったのに。
別に嫌なわけじゃないけどね。少し愛着わいて来たし。
「じゃあ……私のコードネームはゆゆこでオッケーです」
「あとは……とりあえずもちゃくらいか?」
もちゃ? 何そのかわいい名前。
「まだ他にメンバーがいるの?」
アーニャの言うもちゃって言う人もメンバーなのかな?
「ああ、実働課にはほかに一人もちゃという子が居るんだけどな……どうせ今頃部屋で寝てるよ」
「もちゃはクイーンオブマイペースですから仕方ないですわ♪」
寝てばかりでこういう時にも出てこないタイプの人に対してもこんな笑顔なんて凄いなぁ。
コミュ力のすごいトメさん。……じゃなくてキャロ。
「まぁもう一人居るっちゃいるんだが、まぁあいつの事はいいだろう」
「いやいや、アーニャ。ちゃんと紹介してあげたらどうだい君のお兄ちゃんをさ」
アーニャのお兄さん!
それはちょっと気になる。
「あいつは別にたまにしかここには来ないだろうが。それならまだヨシオさん紹介してあげた方が有益だろうが」
「ちょっとアーニャさん、ヨシコちゃんの事をヨシオさんって呼ぶのは可哀想ですわ」
……ここの関係者はまだ結構いるみたいだ。
どうやらアーニャのお兄さんのコードネーム【イル】っていう人が居るらしい。アーニャは鬼野郎って言ってたけど。
あとヨシオさんっていうダンジョンショップを経営している人が、この基地に出張で店舗を出してくれているらしい。
ヨシオさんなの? ヨシコちゃんなの?
性別が謎。
懐かしい名前と知らない名前が出て来ました。
相変わらずイル君はさほど出番がないかも……。
もちゃに関しては近いうちに紹介があると思います☆






