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魔法使いなJK。


「お嬢! お嬢!! 見ろ。見てくれ! 私、私魔法が!!」


「あ、うん。よかった……ね」


 学校が終わり、アーニャを慰めながら私の家に来た。

 ここに来るまでの道中アーニャはとてもしおらしくめちゃくちゃ可愛かったのに。


 あんなアーニャ滅多に見れないのに。


「あはははっ! なんだ使える! 使えるよお嬢! ハードグラサン!! ふははっ!!」


「あの、アーニャ? 真っ暗で何も見えないからそのダサい魔法使うのやめて」


 これだよ。


 何故だか私の家についてダンジョンに潜る準備してたら突然アーニャが騒ぎだして嬉々として私に暗闇をかけ続けた。


「ふふふっ。ごめんごめん。どうやら魔法を使えなくなった訳じゃないみたいだな。使える場所が限られてるって事だろう。多分、ダンジョンの中、及びその近くでのみって事なんだろうな」


 真っ暗な視界の中アーニャの喜ぶ顔を想像しながら考える。


 まぁ魔法なんて物がどこでも使えるようになってしまったら流石に世の中混乱するもんね。



「どういう原理かは分からないけどこれは次にナビ子に会ったら聞いてみよう。さぁ、ダンジョンに潜るぞ何グズグズしてるんだ」


「あの、ごめんあと五分くらい待って。私今真っ暗だからってちょっと! 待って待って何も見えないんだよ!? 怖い怖い!!」


 アーニャが無理矢理私の手を引いてダンジョンに飛び込んだ。……んだと思う。


「今回はダンジョンらしく典型的な洞窟内って感じのフロアだな」


 そうなんだ? 見えないけど。


「さあ行くぞ」


 ちょっと待ってってば……。


 結局私が暗闇から回復するまでの数分間アーニャは「早くしろ」「遅い」「ノロマ!」など自分でやったくせに罵倒を繰り返した。


 ……まぁ、いっか。

 私はアーニャが生き生きしてるのが一番嬉しいよ。


 それを見れたらもっと嬉しいんだけどさ。



 視界が回復してやっとダンジョン内を進み始めた頃、早速妙なモンスターに遭遇。


「なんかモンスター率上がってない?」


「確かにそんな気もするな。私らが力を得たらその分難易度が上がっていく仕様なのかもしれない。とにかく今はいろいろ試したくて仕方がなかったんだ。ちょうどいいさ」


 そういうと、アーニャは向こうから走ってくる狼みたいな結構やばそうなモンスターに向かって掌を向け、叫んだ。


「ぷちぷちファイア!」


 なんだよぷちぷちって……。もし威力が低いって意味のプチなら一回でいいでしょ一回でさ。


 でもそのぷちぷちファイアとやらは充分な火力をほこり、私の大虐殺バールから出る炎程じゃないけど、狼にかなりのダメージを与えていた。


 私はちょっと気になって解説書をその狼に向けてみる。


【狼っぽい犬みたいな何か】

 レベル:5

 属性:無し

 耐性:炎にほんの少し強い

 弱点:特に無し


 ◆◆◆◆◆◆◆◆


 とある錬金術師が古来種の狼を復活させるべく作り出して失敗した狼っぽいけど狼じゃない犬みたいな何か。


 ◆◆◆◆◆◆◆◆



 ……私が言うのもなんだけど、頭が悪そうな名前とその説明に私がげんなりしたのは言うまでもない。

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