バールの恐ろしさを知るJK。
「これってレア度赤より高いの?」
宝箱の色が違うって事はレア度が違うんだろうけど、赤と青はどっちが上?
『はい♪ 青の方が赤よりも相対的に出る物は良質アイテムになります。必ずとはいえませんが。そして今回は固定報酬なので中身はあらかじめ決められております』
「じゃあその報酬って奴を見せてもらおうじゃないか」
ニヤリと笑いながらアーニャが青の宝箱にてをかけた。
この子は早く自分専用の武器が欲しくてたまらないんだろう。
でも武器が来るまでは私がアーニャを守るから大丈夫だよ。
大体守られてばっかりっていうか迷惑かけてばっかりだけどさ、イル君も居るし。
どちらかと言えばアーニャはいろいろ指示とかしてくれて、私達が手足として動くって方がしっくりくるんだよね。
ぴろりろりーん♪
『おめでとうございます! ここまで到達した報酬として、解説書を進呈致します』
……なんだそりゃ。
解説書? 私たちの目の前にぷかぷかと浮かんでるそれは、一枚のカードみたいなもので、透明だった。
手に取ってみると、普通に向こう側が透けて見える。
「この透明なカードのどこが解説書なの? そもそも解説書ってなんの?」
まったく使用法が分からないのでナビ子さんに聞いてみると、思ったより使える物な事が分かった。
『でしたらその解説書を、手持ちの大虐殺バールに向けてみて下さい。使い方が分かります♪』
私は言う通りに大虐殺バールにカードを向けてみる。
すると、そこにボワっと文字が浮かび上がった。
「お、こりゃ凄いな。効果とかそのアイテムに対する説明が読めるのか」
私の後ろからアーニャがカードを覗き込んできた。
近い近い。そんなに身体密着させなくたっていいじゃん普段は自分が嫌がる癖にこんな時ばっかり!
……って私は何を取り乱してるんだ。
とりあえず説明を読んでみよう。
【大虐殺バール】
レア度:★☆
攻撃力:52
属性:火
追加効果:攻撃時追撃有り
耐性:無し
◆◆◆◆◆◆◆◆
大昔にとある山奥の村で大量無差別殺人事件が発生した際に村人のほとんどを撲殺し、多くの血を浴びて特別な力を得たバールのような物。
思い切り振ると、バールとその所有者に対する数多くの怨念を通じて、空間に小さな穴が開き地獄の業火を呼び出す事が出来る。
一度に何度も振り回すと穴が大きくなり使用者が怨霊に襲われるので注意。
◆◆◆◆◆◆◆◆
……こっわ!
私そんな物騒な物を振り回していたのか!!
『そんな感じで今度から手に入れたアイテムをいろいろ調べてみて下さい♪ 思わぬ使い方があるかもしれませんよ☆ とりあえず今回はここまでになりますのでまた次回この部屋にいらっしゃるのを楽しみにお待ちしております♪』
「おいちょっと待て!」
アーニャがまだ何かナビ子さんに聞こうとしていたんだけど、私達は気が付くと三人そろって私の部屋に戻っていた。
「……あっちゃー。ここに来ちまうのか。俺はダンジョンの小屋に戻るぜ。近くに来たら声かけてくれよ。そしたらまた力貸すからな!」
「私がわざわざあんたに声かける理由ないけどな。さっさとどっか行けじゃあな」
「また今度な愛菜。会いにきてくれて嬉しかったよ」
「誰が会いに行ったんだ誰が!」
確かに会いに行ったわけじゃないし、遭遇した瞬間私殺されたけどね……。
あの脳みそぱーんってなった時の気持ち悪さを思い出してしまった。
うげー。
しばらく許さんからな。
お読み下さりありがとうございます☆
ここからは登場アイテムなどの詳しい説明なども楽しみにして頂けたらと思います(笑)
面白かった、期待できると思ってくださった方は是非ブクマや評価などよろしくお願いします☆
ヽ(=´▽`=)ノ






