ダンゴムシと戦うJC。
「よーっし、とにかくさっさと龍とやらを倒してガンガン先に進まないとね!」
「お姉ちゃんたち……なんか変なのがきたのにゃ」
こじこじが指さす方を見ると……なにも居ない。
「こじこじ? 何も居ないよ?」
「ううん、ずっと向こうに居るにゃ。ダンゴムシみたいなの」
だんごむしぃ? 全然見えないけど……。
「おいお嬢、もしかしたらあれじゃないか? かなり遠いけど……なんか見える」
「えーどこ?」
「お嬢、あれですわ! なんだかヒョウ柄模様のダンゴムシが……」
「いやいやキャロちゃん、さすがにダンゴムシがヒョウ柄なわけ……」
そして、私の視力でもちゃんと見える範囲までダンゴムシがやってきた。
あー、ヒョウ柄だねぇ。
とりあえず油断せず、まずは情報確認だ。
【ダンゴパンサー】
レベル:8
属性:雷
耐性:土
弱点:特に無し
◆◆◆◆◆◆◆◆
ヒョウ柄模様のダンゴムシ。
つついても丸くなる事が出来ない。足は通常のダンゴムシの三倍の数ついていて、裏側から見るとかなりグロい。
ちなみに本気を出すとヒョウ並のスピードで走る。
齧られるととても痛い。
雷を纏った体当たりは麻痺を引き起こし、一定時間行動不能になる。その間に獲物をゆっくりと食べるのだ。
土属性には耐性があるがその他の属性、物理攻撃に対しても特別弱点がある訳ではないので注意。特に外殻はとても硬く、正攻法で攻略するのであればグロいがひっくり返して内側の柔らかい部分を攻撃すべし。グロいけど。
◆◆◆◆◆◆◆◆
……これだけ繰り返されるとどんなふうになってるのかすっごく気になる。
「みんな! 本気出したらヒョウ並のスピードで走ってくるってさ。体当たりくらうと麻痺るらしいから気を付けて! あとひっくり返してお腹側はやらかくて弱点みたい」
「分かった。とりあえず魔法メインの方がいいかもしれないな」
「わたくしはちょっとアレは苦手ですわ……しかも麻痺とかあるんでしょう? お腹殴るのも怖いですわ」
「じゃあキャロちゃんは少し離れてて。私達でやるから」
「ふんすにゃっ!」
こじこじが私達の前に出て、両手を腰に当てふんぞり返った。
「こじこじ?」
「ここは私に任せるのにゃ~♪」
そう言い放つとこじこじがダンゴムシに向かって駆けだした。
「こじこじー! 一人じゃ危ないよ!!」
ダンゴムシは三体来てるし、私達もいかなきゃ!
慌てて私とアーニャも後を追う。キャロちゃんは「待ってくださいましーっ!」と言いながら私達の後ろを追いかけてくる。
私達が到着した頃、こじこじは既にダンゴムシの一匹に飛び掛かっていて、その硬い殻に飛び蹴りを入れた所だった。
「こじーえきせんとりっくすまぁぁっしゅ!」
何その技名かっこよ!
やっとこじこじが戦いに参戦いたします。
間にイル君関連の話を挟んだせいで大分間が空いてしまいました(;´∀`)






