セクハラのち不穏JK。
「もう、お嬢ったらいきなり何するんですの? セクハラで裁判沙汰になってわたくし勝訴ですわよ!?」
「あぁ、キャロちゃんのそういう意味わかんないところすっごく好き」
「なっ、それはもしかしてからかってるんですの!?」
キャロちゃんは「キーッ!」と大げさに怒ってみせるけれどそんな所も可愛らしいと思うのですよ私は。
「おい、どうでもいいけどいつまでも鼻の下伸ばしてんじゃねぇよ」
「なんだいアーニャ君、嫉妬かね? よいぞよいぞ」
「ぶっ殺すぞてめぇ」
「とりあえずそれはやめて」
そんないつも通りだけどいつもとちょっと違う雰囲気でわちゃわちゃしつつ今日も一日の学校が終わる。
とうとう今日はダンジョン再会日だ。
アーニャはやっぱりこの時を待ち焦がれていたみたいで授業中もずっとそわそわしていた。
正直言うと私もちょっと楽しみになってる。
だって、私達が本当の意味で解りあってから初めてのダンジョン探索なんだ。
それに、キャロちゃんだけじゃなくて今日からこじこじだって一緒。
最後に私の家のダンジョンに潜った時からいろんな事が変わってる。
だけど、だからこそ私は楽しみなのだ。
この先どんなフロアが待っているのか、どんな風にアーニャが楽しんでくれるのか、どんな顔を見せてくれるのか。
キャロちゃんとこじこじの二人も、一緒にいると見てるだけで癒されるしね。
こじこじの実力は未知数だし、どんなふうに戦うのかとっても気になる。
だって自分の家のダンジョンボスを一人で倒しちゃったんだよ?
それってすごい事だと思う。
あの時は完全に野生化してたから余計強かったのかもしれないけど、今のこじこじの力を見てみたい。
と、ちょっと挙げただけで楽しみだらけなのだ。
帰りのホームルームも終わり、まだ教室がガヤガヤと賑わっている中私達三人は帰路を急ぐ。
キャロちゃんもダンジョンの新しいフロアが気になってるみたいだし、こっちまで楽しくなってきちゃうよね。
それと、キャロちゃんに私達の事をどう説明すべきか……。
アーニャは特別伝えなくたっていいだろって言うんだろうなぁ。
でも私はさ、やっぱりなんていうかキャロちゃんくらいには言いたい。
数少ないダンジョン仲間のキャロちゃんには……というより、きっと私は誰かに言いたいだけなのかも。
言える相手がキャロちゃんくらいしかいないからぶちまけたいだけなのかも。
どんな反応するかな?
怖いけどちょっと楽しみでもある。
私としてはこのまま三人で私の家に帰宅し、スムーズに楽しいダンジョン探索を再開できると思ってた。
あんな予想外の出来事が起きるまでは。
事件っていうのは今の生活が幸せだって気付いた時にやってくるものなんですよね。






