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脳漿をぶちまけるJK。

 

「なんで火消えたのかな?」


「……分らん。でも燃えたオブジェクトが再生したって事なんだろうな。元の火がついてない状態に戻ったんだよ」


 なるほど。壊してから数分で元に戻るって事か……。

 覚えておくといい事があるかもしれない。


「あのサルはやっつけられたかな?」


「……分らんな。でも少なくとも近くに気配は無いよ。一応安心していいんじゃないか?」


 だからその妙なセンサーはいつのまに会得したの?


 元々いろいろ勘は鋭い子だったけど、ダンジョンに入るようになってからそれに磨きがかかっている気がする。


 私達は一応まだサルに警戒をしながら、森の中をゆっくり散策してみる事に。


 途中バスケットボールより大きいくらいのカエルとかが出てきたりしたけど、それは炎無し状態のバールの一撃で簡単にやっつける事ができた。


「ねぇアーニャ、あそこに家があるんだけど……」


 森の中に、小さなプレハブ小屋みたいなのが建っている。なんだありゃ?


「なんでこんな所に家があるんだ。どう考えても怪しいだろ……」


「え?でも誰か住んでるんじゃないかな? 大抵ゲームとかじゃこういう所に住んでる人って重要キャラでしょ? 入ってみようよ☆」


「おいこら待て! もっとちゃんと安全を確認してから……」


「こんちわーっ!!」


 アーニャの言葉が終わるのを待たずに、私はその小さな小屋のドアを勢いよく開け放った。


 バギュン!!


 一瞬だけ。


 一瞬だけ覚えている事がある。


 ドアを開けた瞬間に、中に居た誰かが私に黒い何かを向けて、凄い音がした。


 きっとあれは銃だ。

 走馬燈なんて見る事は無かったけれど、その代わり自分が無くなる瞬間の事を少しだけ、ほんの少しだけ覚えてる。


 視界にうっすらと映る弾丸らしき物。

 そして痛みを感じる間もなく私のおでこの辺りを銃弾が貫通して、どぱぁん! っていう、私の脳漿がぶちまけられたらしき気持ち悪い音がした。




「……ぅあ? アーニャどしたの?」


「どしたのじゃねぇよボケ、カス、死ね」


 多分私死んでたと思うんだけど……。

 でもそれを口に出してしまったら今必死に強がってるアーニャを追い詰める事になってしまう。


「えへー。失敗失敗♪ でもちゃんと生き返らせてくれてありがとー! 死ぬかと思ったよ!」


「死んだだろうが……」


「そうだった!」


「……ほんとに世話の焼ける……」


 なんだかこっちが苦しくなっちゃって、アーニャのほっぺたに手を当てて「ごめんね」って伝えた。


「……! な、なっ……」


 アーニャってば顔真っ赤だよ。

 本当にこういうのに弱いよね。

 彼女はきっと私の事嫌いなんだろうけれど、私はすっごく感謝してるしこういう時のアーニャは本当に可愛いと思う。



「……あ、そういえば私なんで死んだの?」


 その時、外から誰かが室内に入ってきた。

 アーニャ越しに見えたその人の手には、多分私を撃ち抜いたものであろう拳銃が握られていた。

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