趣味が悪いJK。
「……で、キャロちゃん……だったわよね? 今日はどんな商品を持ってきてくれたのかしらん?」
「あぁ、そうだったヨシコちゃん。今日持ってきたのはかなりレアだから覚悟しといてよっ!」
私がキャロちゃんのかわりに強めの売り込み。
だってキャロちゃんは二千円くらいでも満足しちゃいそうなんだもん。
「あらミリィちゃんがそういう時はいつも大したもんじゃないけれど……」
ミリィって言うのはヨシコちゃんが私の事を呼ぶときに使う名前。美麗だからミリィ。アーニャの事は愛菜だからあいにゃ。
あいにゃって可愛すぎだろ! って私も使わせてもらおうとしたら何故か私が「あいにゃ♪」って言った途端叩かれたんだよね……。
今だったらそれも許されてしまうんだろうか。
「ねぇ、そっちからも言ってやってよ。今日のは凄いよって……あいにゃ♪」
「ばっ、ばかっ! 私の事あいにゃって呼ぶなよ……恥ずかしいだろ……?」
アーニャは顔を真っ赤にして、萌え袖状態の手で顔を覆う。
マジかよくそかわえぇ……。
「あいにゃちゃん、それ本当なの?」
「あ、あぁ本当だ。期待していいぞ」
なんでヨシコちゃんが呼ぶのは平気なんだろ……。
「じゃあ早速見せてもらえるかしらん?」
ヨシコちゃんがキャロちゃんに促すと、彼女はカバンの中から例のブツを取り出す。
「ふぅん? これは見た事ないわねぇん……いったい何で出来てるのかしら?」
ヨシコちゃんは延べ棒状のダークマターをコンコンと軽く叩きながら質感を確かめてる。
「……ん? おいおい冗談だろなんだよこれよぉ!?」
急におっさん声にならないで怖い。
キャロちゃんも顔真っ青にして怖がってるじゃんか!
「ちょ、ちょっと待ってろ!」
ドタバタとダークマターを持って店の奥に行っちゃった。
ヨシコちゃんは十分くらいで帰って来て、
「……何よあれ……成分分析機にかけたんだけど七割以上成分すら分からなかったわ……」
「だからかなりレア物なんだよ。なんでも神々の作った物らしいぜ」
アーニャがそんな説明してるけど……確かに神が作った物、には変わりないから嘘はついてない。
「……普通なら馬鹿言わないで頂戴! っていう所だけれど……流石に最新鋭の分析機にかけてもアンノウン表示ばっかりだと信憑性が出てくるわね……」
「で? そこんとこヨシコちゃんならいくらだって評価するんだ?」
アーニャが意地の悪そうな笑い顔をヨシコちゃんに向ける。
「ぐ、ぐぬぬ……私を試そうって言うの……? あいにゃちゃんも趣味が悪いわ……」
「お嬢と親友やってる時点で趣味悪いのは自覚してるよ」
おいこらどういう意味だ!
おいこら、とか言いながらめっちゃよろこんでるお嬢。






