もやっとしつつ喜ぶJK。
「おっ、見えてきたぞ。あれがだんじょん屋だ」
アーニャがキャロちゃんに懇切丁寧な感じで案内してる。
ちょっと二人距離近すぎませんか?
普通ですか? そうですか……。
いやいや。しっかりしろ私。
キャロちゃんに対して嫉妬はダメ。
この子はただのちょっとおバカで可愛い純粋なおっぱい天使なんだから。
私にとっても大事な癒しなんだよ。
だから万が一の事があったとしてもキャロちゃんを含めて私の物にすればそれでいい……。
って、何を考えてるんだ私は……。
いつか本当に取り返しのつかない犯罪でもやってしまいそうな自分が怖い。
「わぉ。確かにちょっとミステリアスな雰囲気のショップですわね♪」
心なしかキャロちゃんのテンションが上がってる。
この子は不思議とか怪しげな物には興味があるらしい。絶対UMAとか地球外生命体とか好きなタイプだと思う。
「さて……ヨシオさんこんにちわー」
アーニャが、だんじょん屋唯一の店員兼店長の沢井義男、通称ヨシオさんに声をかけながら店に入る。
そしてこういう時お決まりの返事が返ってくるのだ。
「ヨシコちゃんって呼んでよぉっ!!」
ヨシオ……ヨシコちゃんはなんというかわかりやすいオネェである。
ヨシコちゃんはきっとイル君の事すっごく気に入ると思うけど、イル君はヨシコちゃんみたいな人はダメだと思う。
あの人は男らしくて毛深いガチムチ男性じゃないとダメだから。
白人系だと尚更良し、らしい。知るか。
「あらあら。あいにゃちゃんじゃない♪ 今日は備品の買い足し? ゆっくり見てって頂戴ねん♪」
ヨシコちゃんはかなりガタイがいいんだけど、フリフリの黄緑色したワンピースを着ていて、髪の毛はふんわりカールの金髪。根本は黒くなってるプリン状態。
で、胸元と足はがっつり出てるけど全部毛がもじゃもじゃ。髭痕も濃い。
体形とか素材自体はイル君の好みに近い気がするんだけど、本人が女装趣味のオネェだから無理だろう。
もっと女っぽくなる為に全身脱毛とかしたら? って言ったらめっちゃ怒られた事がある。
「私は私のオンリーワンな魅力を目指してるのよっ!!」
だそうだ。
「ん、今日は買い足しもあるんだけどこの子の持ち込みを買い取ってほしいんだよ」
「あっらぁん♪ 随分可愛らしい子ねぇ? この子も一緒にダンジョン潜ってるのん?」
「あぁ。キャロって言うんだ。よろしく」
「あ、ははははじめましてですわっ! えと、えっと……わ、……ごほん! わたくし八雲・キャロライン・オリヴィア・シャルロット・天音ともうしますの。以後御見知りおきシルブプレ」
急に話を振られて戸惑いまくってたけど途中から急にスイッチ入っちゃった。
「……ねぇあいにゃちゃん。この子……面白い子ねぇ」
「……だろぉ??」
アーニャの悪そうな笑顔♪♪
そういうのが見たかったんだよ!!
お帰り私のアーニャ。
結構オネエ気に入ってます(笑)






