違和感炸裂JK。
「そ、その格好はどうしちゃったの?」
「んぁ? 風呂かりははけはほ」
はけはほ!
はけはほかわいすぎか。
「そ、そっか……一応お風呂はあるんだもんね。そりゃそうだよね……てかそうじゃなくてさ、なんでそんな格好でうろついてるの? って事!」
「……? べふに女だけらひ問題なひはほ」
なひはほ!!
こんにゃろう!! どんだけ私を喜ばせたら気が済むんだこの子はっ!!
今まで絶対こんなに警戒心の薄い子じゃなかったのに。
いったい何があったっていうんだ。
やっぱりアーニャちょっとおかしいよ。
――――――――――
「……むー」
「なんだ? こいつなんか変なんだけどキャロは心当たりあるか?」
私達はチェルシーさんにお礼の挨拶をしてみんなで登校中。
バス停まで歩いてる所だ。
「ちょっと分からないですわ……というかお嬢が少しへ……変わってらっしゃるのはナウに始まった事ではナッシングなのでは……」
失礼なやつだな君は!
とりあえず乳もみの刑に処す。
嫌がるキャロちゃんの乳を後ろから鷲掴みにしながら、アーニャに問いただす事にした。
「あのね、やっぱりアーニャの様子がおかしいと思うんだけど」
「そういやお前昨日からそんな事言ってたな。私の何がおかしいって?」
「私のアーニャは人前で簡単に着替えるような安い女じゃありません!!」
「なんだそりゃ。女だけだしいいだろ別に。それに私のアーニャってなんだよ」
ま、間違えた!
「私の知ってる、アーニャ! って意味だから! それ以外のなんでもないからっ!」
「……なんだお前」
アーニャが、いつもならジト目で汚い物でも見るような視線を送ってくるのに今日はちょっと心配してるような目をしてる。
やっぱりおかしいって。
「アーニャどっか具合悪かったりしない? めっちゃ心配なんだけど……」
「しつこいな。私はいつだって私だって。あんまりしつこいと殴るぞ」
「うん殴って」
「うわぁ……あんたそこまでキモかったっけ……」
バス停に到着して足を止めたアーニャが私から少し距離を取る。
うー。なんかちょっと違う気がする!
普段なら見下されるのに今はドン引きしてる感じじゃん!
似てるようで全然違うよ……。
私の知ってるアーニャはどこ行っちゃったんだ。
「今のアーニャは女同士だからいいでしょ? って言えばおっぱいくらい触れそうな感じだもん! 絶対おかしいよ!」
「……何言ってんだあんたは……べつに女同士ならそれくらいいいだろ……それともなんかやましい気持ちで触ろうとしてるのか?」
「ちょっ、ちがっ!!」
キャロちゃんとアーニャが私からズザザザっと距離を取る。
マジでなんなの……?
こんなのぜったいおかしいよ!
おかしいのはお嬢か、それとも世界か。






