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学校では見れないJK。

 

「いてっ!」


「お嬢どうした?」


「なんかにぶつかったー! 見て見て。ここ壁があるよ?」


 大草原だと思って調子にのってあははーうふふー♪って走り回ってたら透明な壁に顔面を強打した。


「ほんとだ。見えないけど壁があるな。って事はやっぱりここはダンジョン内って事か……。広い様に見えて限界はあるみたいだぞ」


 へー。やっぱりアーニャは賢いなぁ。


「何笑ってんだよ殺すぞ」


「アーニャになら殺されてもいいよ♪」


「……本当に殺すぞこの野郎」


「すぐに生き返らせてくれるくせにー♪ うわっ、痛い! 急に叩かないでよ!」


「……あんたと居るとほんと調子狂うわ……」


「えへへ♪ ありがと☆」


「褒めてねぇよ」


 でも私にとっては誉め言葉なのだ。


 学校に居る時なんてずっと怖い顔してるか無表情で何があってもマイペースが崩れないクールビューティだから、こうやって私の事で調子が狂わされるっていうのならそれはやっぱり私にとっては誉め言葉。


「はぁ……とにかくさっさとここ散策して次行くぞ」


「はーい♪」


 私達はどこまでがこのフロアなのか、透明な壁を伝って一通り確認してみる。


 巨大カタツムリの近くも通ったけど、こっちから手を出さなければ襲ってくるような事もなかった。


 ここにも宝箱が幾つか配置してあったんだけど、開けたら回復薬と蘇生薬くらいしか見つからなかった。


「このフロアは外れだな。じゃあ次へいこう」


 このフロアの隅っこにうっすら光っている魔法陣を見つけてある。

 ダンジョンのフロア移動は直接的に階段での上り下りをして移動するパターンと、魔法陣に乗る事でワープするパターンの二通りあるのだが、こういう完全な別空間みたいな場所だと魔法陣移動になるみたい。


「でもこれがワープ用ってなんでわかったの?」


「いや、これに関しては以前から報告があったんだ。魔法陣で移動するタイプのフロアがあるって話は聞いてたからな。私も見るのは初めてだけど」


 なるほどなぁ。アーニャはダンジョンに関しての情報収集を驚くほど熱心にやっている。

 最初は、アーニャがダンジョンにこれほど興味を持つとは思ってなかった。


 だけど、きっと彼女にとってはとても大事な場所なんだろう。

 未知と自由がある場所。


 アーニャには今まで嫌な思いをさせてきてしまったので、私の家の中にダンジョンが現れた事は彼女にとって大きな意味を持つし、私としてもアーニャが喜んでくれるのはとても嬉しい。


「さて次はどんなフロアかなー? またすっごい武器とか出てくると面白いよね♪」


「……そうだな」


 控えめにそう呟いた彼女の顔は、学校で見せるそれとは別人のように輝いていて、とても綺麗だった。


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