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宿命の隣  作者: スプレー妖怪
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32話 着実に迫る手

32話 着実に迫る手


「くそ、想定していた強さより強い。魔力が足りるかな?」

『それよりも問題が一つあるぜ。なんで魔族の野郎が八体もこっちに来たかってところだ』


せっかく考えないようにしてたのにそこに触れちゃうのね。


「それはしょうがない。きっとなにかがあったんだよ。そもそもあっちのグループには魔族達にとっても重要な存在がいるんだ。そこに魔神が動いていても不思議じゃないよ」

『確かにそれもそうだな。それよりもここをどう切り抜けるかを考えるか』

「取りあえずここだけ合わせてくれる?」

「朝飯前だ」


囲まれていても市街地だ。逃げる場所は十分にある。


「取りあえずここで一つ首を取っておきたい」

『りょーかい』


正面に三体。右に三体。後ろに二体。

レイは堂々正面から突破をはかる動きを取る。間合いを詰める瞬間に後ろから走って近づいてくる音が聞こえてくる。


乗ってくれた!


身体強化を通常よりも少し大きく使う。そして魔族の振るう剣を回避するために身体を反らしつつ跳ぶ。

そしてそのまま一回する前の真横の状態で脚をのせる。のせた場所は結界。


「流石!」

『とうぜんだろ?』


普段なら自分でやればいいのだがそれは効率的ではなく魔力の消費が高い。その為、他の人が作った方が思考も別に避けるのでコンボを作りやすい。レイはそれを裏付ける様に攻め立てる。

レイはそのまま全力で真横に跳躍し、魔族の首に剣が迫る。しかし魔族はそこまで弱くなく腕をひねり無理やり合わせてくる。そしてレイが止まった瞬間。後ろから突きが飛んでくる。


「今だ!」


クレスはその突きを結界で防ぐ。そしてレイは相手の剣を使い跳躍する。跳躍にはひねりを加え、上から頭の方へとんでいく。


「たぁ!」


護るために剣を動かそうとするがそこにレイが柄に結界を張り一瞬の動揺を誘う。一瞬の隙を見せた魔族はそのまま首を斬ろうとする。しかし斬る直前、殺気に気付いた。

仲間の首を突き刺しそのまま迫ってくる剣。


避けられない!


『間に合えっ!』


魔族の剣はそのまま身体にのび、刺さる直前弾かれる。


『大丈夫か?』

「ナイス!やっぱ頼りになるね」


どうせ死ぬ存在だったらそれをも武器にしようと言う勝利への固執。もう一度同じやり方が出来るとは思えないし出来たとしてもやらない。絶対もう一度防げるとは思えない。実際ほぼ反射的に張ってくれた結界はヒビが入っていた。


「いくら自分至上主義でもすぐに殺すわけじゃないんだ。ならこのまま抑えているのも一つの手かな?」

『お前もそう思うか?だけどそうもいかなそうだぜ?』



レイがバク転を瞬時にしたその場所に真っ黒の太い針が突き出てくる。


『あの魔力。俺が結界を張ったところで防げるレベルじゃねーな。密度が違いすぎるぜ』


そもそも誰がやったんだろう?魔族は七体になったけど依然として戦力は相手の方がある。更に不意打ちはもう効かないだろう。実力で勝ち取るしかない。










「魔族が居ない?」


回りを見渡しても敵の存在は見えず魔物のみ。しかも強くない。


「ここまで弱いのはおかしい。何かあるはず…」


ミカゲは考えるが情報は少なく立ち尽くすのみになる。


「と、取りあえず私が見るよ。きっと痕跡があるはず」


ヘンゼは異能を使い目で魔力の痕跡を見る。しかし魔力の痕跡一つ見つからない。


「みえない?」

「全てを見透すほどの力を持っている訳じゃないんでしょ?それなら隠蔽されている可能性も充分あるわ。魔族にそんな能力がないとも限らない。他の線を当たった方がいいと私はおもうわ」



「…拠点に居るときと違いすぎる」

「え?しょうがないでしょ?だらけはしたいけどやっぱり死ぬのはあんまりだしね」

「そ、そういうもんなの?」


ミカゲは話ながらも地面をくまなく調べていたが特に変わったことはない。いや、逆になにも変わった所がないのが違和感。本来ならもっと破壊されててもいいはずなのになんでこんなに綺麗な状態を保たれているのかがわからない。

集中していたがそれは予想外な出来事で別へ向く。


「あれは!」


物音と共に黒い何かが屋根の上から見えた。


「魔法みたい。しかも闇属性の特徴をもった物だよ」

「ここでレイに倒られるのはあまり得策じゃ無いわね。不意討ちをとりましょう」


ミカゲは同意仕掛けたがその瞬間に強風が三人を襲う。


「いやぁ皆さんこんばんは。黒の巫女様と白の巫女様。それに…」


突然現れた魔神はミカゲに冷やかな視線が来る。


「私を知ってるの?」

「それは勿論。お前らは全員回収する任務を受けてるんだよね。取りあえず…」

「「「断る!」」」


屋根に乗っている魔神に向かい全員が地面を蹴る。

俊敏性が一番高いミカゲは全力で間合いを詰める。


「やはりこうなりますか」


直線に跳んだため軌道は読まれやすい。魔神がそれを見逃す訳もなく瞬時に手に持っていた槍を投げようとするが不意討ちにも気付かれた。

魔神の後ろ側から大量の光線が迫る。しかしそれを簡単に対応してのける。でも時間稼ぎには充分な時間だった。


「ふっ!」


突きをするほどの時間がないことを察した魔神は横凪ぎをしてミカゲを弾き飛ばされるがその瞬間にナイフを飛ばす。

ナイフは素手で止められる。しかし魔神は槍で刺される。


「ほう。魔法で隠していましたか。しかも光でその後ろが見辛くなっていた。なかなかです」


刺さってはいたが一センチも刺さっていなかった。


「かったぁぁぁい!!」

「ですが弱い」


裏拳でヘンゼを吹き飛ばす。


「ぐはっ」


吹き飛ばされたヘンゼはなす統べなく吹き飛ばされる。


「ナイスキャッチ」

「ギリギリだった」

「気休めしか出来ないけど」


マイールに教えて貰ったファストエイド相当の魔法で回復させる。


「しょうがないよ。油断したこっちが悪いし本来回復は近くで長時間でやるもんだしね」

「話は終わりかい?」

「それよりも名前を教えて。殺したあとに名前は聞けないから」

「その減らず口はあまりよろしくありませんよ。しかし名前を名を名乗らないのは美学に反しますか。私の名前はオセ。七十二柱の一人です。近くに乗っ取られてない七十二柱がいるようですね。ついでに片付けますか」


七十二柱が戦う?話じゃそんな事出来ないって…


「少し本気で行きますよ?」



速い!


反射的にヘンゼをアイラルの方に投げる。


ギャリリリリリ!


「ほう。結界を使って軌道を反らしましたか。ですが足りない」


ミカゲの横腹から血が流れる。


「くっ…」


反らし、きれなかった?いや、そんなはずない。強固にした。なのに?


「あなたにこれを防ぐことは出来ないですよ?」


もしかして驚いたふりをしていただけで気付いていた?


「魔法を使ってたよ!見た感じミカゲの技術に似てた!」


魔法を使って剣の幻を見せてたってこと?あれを一瞬で?この魔神、油断を全くしてない。つまり勝つには実力が物を言う。こんな状況で私たちだけで勝てる?

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