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宿命の隣  作者: スプレー妖怪
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4話 騎士団メンバーとの試合

視点切り替えが多くなります。視点はレイとミカゲです。

4話 騎士団メンバーとの試合


状態は何一つ好転していなかった。そして時間制限間近になる。一試合は三十分まで。現在二十五分のこの試合には後五分しかない。


「そろそろか?」

「なにがだ?」

「もうじき分かるさ」




もうじき?クレスは何を狙ってるんだ?




カッ、カッ、


「攻めきれないんだろ?もう諦めろよ。諦めが悪いのはあまり好きではない」

「でもお前も攻めきれてないだろ?つまりチャンスはある」


あと三分。


ピキッ、


「終わりにしよう」

「あぁ、もう終わりだ」




あれは?さっき防がれてた技をもう一度?


「そんなのしても意味無いのに?」


「なにか意味が?」


そうか!


「武器の破壊」




「はぁぁぁぁぁぁ!!」


「そんなもの…」


バキッ!


「これで、終わりだ!」


一分。


同じところにもう一度当てる。


ボズッ!!


「そこまで!勝者、クレス」


「いつの間に、脆くなっていたのか!」


クレスは座り、仲間の方を見ながら問に答える。


「いや、強度はまだあるだろ。お前が同じところを狙われているのに気付かなかった。それが敗因だ」


そして振り向きながらクレスは笑って言った。


「だから狙いやすいようにパワーが押さえられてたろ?」

「二本になったからじゃなかったと言うことか。これには完敗だな。謝罪しよう」

「いいって、やっぱり貴族と下民じゃ違いがありすぎるんだ。理解してくれるだけありがたいよ」

「退場してください」


運営に急かされる。


「今度は修剣院で会おう」

「その時を楽しみにしているよ」


しかし、去ろうとした瞬間に呼び止められる。


「ちょっと待った。後で剣の貸し出し場に来たまえ。新しい剣を用意しておこう」

「でもあれって…」

「剣を交わした仲だ、言ってやろう」

「それは助かるよ」






「ドキドキしたぜ。狙いがばれたら勝ち目は薄いからな」

「にしてもあんな戦い方、初めて見たよ。あそこまで押されているのも」

「負けたかと、思った」

「凄すぎるよ。流石エースのクレスね」


当然、称賛しかない。あそこまでいい戦いをしたんだから。


「で?新しい剣はどう?」

「そうだな、片手で持つんだと少し重いかも知れない」

「じゃあ、二刀流は封印?」


確かに二本持ちは軽めの物だから出来るわけで、ギリギリの物だと振り回されてしまう。


「一本で行くしかないだろ。でも、ミカゲだってそんな人の事心配出来る状況じゃないだろ?」

「そう、だね。ここで勝つ!」






「始め!」

「だぁぁぁ!」


カスッ、カッ、カツカン、


「それで本当に短くなっているのか?」

「手加減は、許さない!」


シュバッ、


ミカゲはクレスの振り下ろしに対して左前に飛ぶ。


「これを受けろ!」


懐を通りすぎると同時に斬りつける。


「まだだ!」


振り下ろしを途中で右に曲がる。


「そんな!」


「まだ生徒には負けない!」


クレスはそのままミカゲに当たるが小太刀で受け流せず軽く飛ぶ。


「グハッ、はっ、はっ」


そこにクレスが構えを取る。



「間に合わ…」


ガツッ!


「そこまで!勝者、クレス!」




「なんか一瞬だった」

「ミカゲの心の焦りを使って速く済ませたね。クレスは悪い奴だよ」




「トーナメントは決したがここで一グループ団体試合の申請が入った。普段なら既に決まっていて当然の話なのだが時間がかかってしまい報告が遅れました。それではリーダー、クレス。この九人から三人選べ!」


え?


「面白い展開だな」


ずっと倒れていたミカゲはムクッと起き上がり自分を指差す。


「そうだな。取り敢えずヘンゼ、ミカゲ、レイでお願いする」

「その心は」

「それは一つだけだ。よく知っているからやり易い」

「承知した。それでは準備をしてくれ」




「私じゃない方がよかったんじゃない?」

「そんな事はない。それよりも武器の選定の時間が少ない。早く済ませよう」


この剣は、


「高い!」

「この槍もギリギリな所だね。しかも教えて貰っただけの形の十字槍?とか言うやつ」

「それでいいんじゃないか?俺はこれにするし」

「私は、これ」


決めるの早すぎでしょ。


「それなら私もこれにしちゃおう」

「え、え、それじゃあ僕はこれで」


結局これにしちゃったよ。






「今回の試合のグループは赤凰騎士団の人達だ。選ばれなかったものも見て勉強してくれ」

「取り敢えず俺が二人を相手にする。ミカゲはヘンゼと組んで一人と、レイがあの槍のやつを倒して俺の手助けをしてくれ。もし誰かが違う場所に行った場合は四体四で連携をしよう。とはいえ連携はまともにやってないからまだやりたくはないがしょうがない」


「わかったよ。じゃあ頑張ろう!みっちゃん」

「私たちがリーダーを相手にするって事でいいん、だよね」

「そうだ。俺が剣士二人、ミカゲとヘンゼでリーダーの魔術師を、レイが槍を。臨機応変にいくぞ」




「試合は基本何でもありだが人としての考慮はいれてくれ。胸の所に着けたバッチを壊された場合強制退場となる。それでは始める。…始め!」


ズダン!


全員で前に出る。しかし相手は相手が動かない。


「まずい!止まれ!」


止まった左側に炎の壁が出来る。


「人は選ばせてくれないのか」

「しかも俺達で組ませた。つまり先に潰すつもりだ。気を付けていくぞ」


ファイヤーウォールは確か一つ作るのに片手を制限するほどの力の制御がいるって。


「逆かも知れない」

「なにがだ?」

「僕達はメインディッシュだ」


僕はまだそこまで戦ってないから未知数に近い。クレスは強敵。つまり後回しの確率がある。相手は確実に潰しに来てる。そんな気がする。








「まさか、ね」


「私達で三人を相手に、か」


目の前には剣士二人に槍が一人。つまりあっちにはいないってことになるのか。


「気を付けて行こう」

「わかってるよ。槍は相手にするから剣士を中心に戦って」

「了解。それじゃあ御武運を」


ミカゲは左から攻める。


勝てとは言わないから負けないでね。ヘンゼ。








「よしこれで行こう。これしか方法はない」

「いや、これだよ!これなら二人で行ける」

「それでも難しいような気がするんだ。いくら強くても見られているのはそれだけで不利な点になる。つまりチャンスはレイ。今回のジョーカーなんだよ」


クレスは頭をかきながら答える。


「わかった。だったら少し距離を短くして。先に魔術師を倒す」

「ここが落としどころだな。じゃあファイヤーウォールのあっち側が解けた瞬間にクレスの方に石を投げる。そうしたらどうにかして」

「大丈夫。俺は無理を通す」

「ならそれを信じるね」








ガキッ、


「危な!」

「入っていたのは一人だけか。それならさくっと倒すぞ」

「「おう」」


まだこのタイミングじゃない。きっと後十分は耐えてくれるはず。その間にタイミングを掴む!








レイが振り上げる瞬間に合わせて乗る。


「はぁ!!!」


レイはそのまま跳ぶ。

レイは勢いよく回転して炎を吹き飛ばす。


「侵入成功だね」

「面白いことを考える。しかし、この状態じゃ戦えないな」

「ありがとう。でも考えたのはクレスだからそっちに行って下さい」

「そうか。それならお礼に二人まとめて相手してやろう」


まさかのクレスの方を開けるのか。


「なんか、優しいやつだな」

「そうだね。でも余裕があるってことだよ。気を付けてね」


といってもハンデを背負っているけどその状態で余裕を見せている。余裕なのか?


相手が手を前に出す。すると炎の球が五つ現れる。


「当たるなよ?」

「余裕に決まってるだろ?」


負けてたまるか!

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