22話 王城の秘密
22話 王城の秘密
この意味はなんだ?ただ壊滅を目論んでいるような気がしない。それだったら強い魔物をけしかけておけば行けるはずだ。こっちの裏門から。
「できない理由、か」
レイは警戒を殆ど任せて思考を巡らせる。
「可能性の一つはそのまま陥落だよな」
クレスも自分なりに考えたようでその一つでは止まらない。
「でも何かひねくれた感じがする。これは多分バカな奴の犯行だと俺は推察するね」
「…クレスのいっていることも一理あるかも。だとすると予想がつかない。先手を打たれていると分からないことが多いのに…」
「なら山張る?」
それも一つの手か。
そんな時、一人の人影が現れる。
「何よ、この魔物の大軍。私は女神よ?近づかないで」
「横に飛べ!」
レイとミカゲは左に飛ぶ。その瞬間さっきまでいた場所が吹き飛ぶ。
「あらら、外しちゃった」
「ウソつけ!お前、全然当てる気無かっただろう?」
クレスはだいぶびびっている。恐らく勝てない相手だ。
「王城には何人たりとも入っちゃダメって書いてあったでしょ?読めなかったの?」
「読んだよ」
「僕たちはここに来た魔物を狩りに来ただけです」
「それなら要らないわ。私の邪魔になるだけよ?」
「なら教えてくれ。お前はなんだ?」
「そうねぇ~。答えてもいいけどその代わり教えなさい、その剣が喋る。ルツ様しか出来ない筈の技術よね。どこで手にいれたの?」
「俺は怪我で死にそうになっていたところをルツに簡易的な器に入れられて霊魂を傷つけないようにしてくれた結果だ。というかルツを知ってるのか?」
「呼び捨てにするな。私のルツ様をこんな汚らわしいお前達が何故知っている」
ヤバイヤバイ、圧力が来てるよ!バトルになったら勝てない。それだけは避けないと。
「それはルツ様の仕事を手伝っているからですよ。僕たちは助けられたお礼をしているだけです。何ならギルドに行って確かめてきたらいいじゃないですか。それで証明出来ますよね」
「脅されて書いたかも!」
「あんな強い人を脅せる訳ない」
「…そうね。確かに小娘の言うとおりだわ。私の早とちりだったみたいね」
ナイスミカゲ!
ミカゲは後ろに手を回し親指を立てている。
「確かに答えてくれたみたいだし自己紹介位はしませんとね。私は天使族の力を持った吸血鬼のアルテスよ。いや、逆なのかな?まあそこはいいわよね。ここの守り神、いわば女神をやっているのよ」
この人、ルツに言いくるめられたな。
「それは凄いですね。僕なんかとは大違いですよ。では何故戦ってくれないのですか?」
「それは制約ね、天使には聖約が備わっているの。まあ破棄も出来るのだけれど…、まあそれのせいで城の中でしか力を発揮できないのよ」
制約か、面倒な力だな。
「私が結んだ聖約はこの城の人間を護ること。情報の無い身元不明な人が城内に入って来たときに帰らせてもし聞かなかったら殺すことね」
「期間は?」
「そこが問題なのよね~、設定するの、忘れちった☆」
「なんでよ」
ミカゲが凄く面倒そうな顔をしている。
「じゃあ破棄すればいいじゃん」
「それが破棄するのにも条件があって魔力を全て捧げると聖約が消えるらしいのよ。けどそんなことしたら魔力がまともに戻らない吸血鬼にとって大問題なのよ」
「どういう事?」
「要するに魔力を練ることや空気中から取り込むことが出来ないの」
「じゃあ外したのって」
「少しずらしたら当たるかな~と思ったのよ。調整に魔力を使いたくないの。あ、そうだ。あなた達の魔力を分けてくれない?」
「それならもっと適任が居るので案内します。それまでは僕たちが手助けするので」
ここでミカゲが少し悔しそうな顔をする。
「もう既に囲まれてるみたい」
「ミカゲの気配察知が通用しないってことは魔物じゃない?」
「ちょっと待って。先に国王達を連れていきたいの。この魔物達の強さをみるに戦力を疲弊させるのが目的でしょう。そして好きあらば殺す」
「指揮が無くなったところを更なる戦力で一網打尽か」
だとすると遠くの人と話せる人が必要な筈。潜伏兵は既に動いている?
「…取り敢えず回収しよう。そのあとは僕たちの仲間と合流するよ!」
「了解」
ファイヤブラスト!
ファイヤブラストは炎を爆発させる魔法。ファイヤーボールを使ってからが一般的だが壁に火はたくさんある。それを爆破させる。
「今だ!いくぞ!」
「へぇー、あなた意外と魔法うまいのね。感心しちゃうわ」
「私たちのリーダー兼ジョーカーだから」
「リーダーはもういいとしてジョーカーってなに?」
「そんなん裏エースに決まってるだろ?その場その場で戦いを変えられる俺が負けた奴もきっとお前なら活路を切り開いてたさ」
「それは買い被りだよ」
爆発で怯んだ隙に王の間に入る。
「誰だ!」
「私よ」
名前を言わないの?
「そうか、来てくれたか。良かった。だが横の奴は誰だ」
「偽者ね。話には聞いていたから分かるわ」
その瞬間クレスが突っ込む。
「じゃあ何で襲いかかったんだよ!」
「それは最初は気づかなかったのと気づいたあとは恥ずかしくて」
「照れ隠しが陰湿」
「いいじゃない。死んではいないのだから」
「まあ確かにそうだけど」
「全部調べた筈なんだがな。何故まだ知り合いがいる?」
「関係者だからよ」
「強化しとけ。あいつはあれ以上だ」
「まさかデスラピア以上?つまり七十二柱ってこと?」
「ほう。関係者というのは本当なのか。なら今回の任務は遂行されたがここで終わらせる訳には行かないな。私の情報が回ってしまう。関係者がまだ居たとは…、違うな、デスラピアが言ってた小僧か。それなら本気で行かないとな」
よくみてよくみて、見える筈!
ガキィン!
音の方を見ると剣が突き立てられている。しかしクレスが結界で防いでいたようだ。
「これはどういうことだ?」
確かにみてた筈なのに。能力は変化じゃないのか!?
「なにかおかしい部分がある筈なのに」
「私にも見えないわ。カラクリが分からないと一方的にやられるだわ」
「一旦ここから出よう!」
最近やってたゲームがデータ破損して最初からに…




