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宿命の隣  作者: スプレー妖怪
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21話 聖都ディスカディア

これからはもう少しキレイにかけるよう心掛けたい。


…出来たら。

21話 聖都ディスカディア


「ディスカディア。思ってたよりも規模がでかいね」


「情報を集めるにしても時間がかかりそう」


「今回からは宝具を用意してもらってるしいざとなったら逃げられるよ」


するとクレスが話を急に変えてくる。


「そういえばこの状況ってハーレムみたいだな。レイくん。欲情するなよ?」


その言葉を聞いた瞬間にアイラルの目が薄くなる。


「…変態」


レイは顔を赤くしながら否定する。


「ちょっ!誤解だから」

「まあ今まで私たちは一緒に寝てたけど襲われることもなかったし大丈夫だよ」


レイ達は正門から通行料を払い、ギルドへ向かった。その足で受付さんに話を聞こうとした瞬間に腕を掴まれる。


「随分と可愛い子達を連れているみたいだな。誘拐じゃないよな?」


その男の顔からは疑いの目が見える。断定はしていないようであくまでも確認のようだ。しかし女子達は可愛いに過剰反応してしまった。


「かわ、いい」

「可愛いなんてお世辞要りませんよ~」

「見る目はあるわね」


ヘンゼは特に反応が強く、顔はミカゲが一番赤い。


「違いますよ。幼馴染二人と知り合ったばかりのひ、とです」


危ない。冗談に受け取られはするだろうけどこんなところで姫様なんて言えない。


「出会ってばかり?そのわりには距離が少ないな。まあいいや、誘拐が最近激しくてな。可能性があれば一応聞くようにしている。すまなかった」


男は掴むのを止めて頭を下げ、謝る。


「別にいいですよ。よく言われるんで」


そうしたほうが後で便利そう。


「冒険者の方がすみませんでした。最近は事件が多く、皆気が立っているのです」


今謝るんかい。ちょっと遅くない?直ぐに仲裁に入ってよ!


「今回はどんなご用でございますか?」

「今回は登録でお願いします」

「登録ですか?歳を見るに十五歳も無いくらいでしょう。それでは登録が保護者同伴でないと出来ません」


だから紹介状を渡されたのか。


「これ、紹介状です」


レイは紹介状を受付の人に渡し、受付の人が受け取った瞬間。


顔が青ざめた。


「え、何が書いてあったの?」

「あなた方は随分といろんな知り合いがいるんだな~と」


そっか、ルツって吸血鬼の王だもんね。通常恐れられる象徴だ。実際は怖くないけど恐らくしたっぱである受付の人からしたら驚愕だよね。


「それではお待ち下さい。今ギルドマスターへ掛け合ってみます」




「何か回りから変な目で見られてるね」

「しょうがないでしょ?受付の人が青ざめた顔をしてたんだから」

「しょうがない」


でも絶対あの人睨んでるよ。多分あの受付の人は人気なんだろう。その人を傷付けたみたいな感じに見えなくもない?


「お待たせいたしました。これが放浪者のギルド証です。ランクはSSランクからの推薦でCスタートとなります。ご活躍を」


「ごめん。脅かすつもりはなかったんだけど」

「いえ、私の経験不足もありましたので」






「で、出てきたのはいいですが説明が…」


ドタドタドタッ!


「すいませんでした!説明を忘れてました!」


この人も大変だな~。


「本ギルドではこの聖都ディスカディアの防衛が基本になります。何せここは魔物の出現率が高いのです。すぐ近くに魔物の森があるので当然なのですけどそれでも月一位です。でも最近は月に二回も来るんです。なので頑張って下さい」


何か裏を引いてる人がいるのか?まあなんにせよ何かしないといけなそう。


「一つ質問してもいいですか?」

「ど、どうぞ」


この丁寧さ、でも何か優雅に感じさせる。ヘンゼやアイラルに無いもの。


「あなたは見たところここの平民ではありませんよね。少なくとも貴族にはいるはずです。よく信用してくれましたね」

「それはですね。我が貴族の信仰は吸血鬼の王ですから」

「じゃあ青ざめたのは?」

「認めさせないと私の情報が流れるって」


あの人なにやってるんだよ。


「まあその心配は杞憂でしたんですけどね」

「吸血鬼の王を信仰するなんてなかなか出来ませんよね」

「私は助けられましたから」


何気に働いてるな~。あの人って意外と働いてるのかも。


「それでは続けますね、次に素材についてです。魔物の素材は基本的に価値が高いんですがその理由は研究です。最終的には魔術ではなく魔法による付与を目指しています。そのため魔物素材は国にも売れるので結果、うはうはです」


うはうはなんて全然使われない言葉を使う子だね。どうせ教えたのはルツだろうけど。何歳かも分からないけど多分二百は越えているだろう。

でもこんな所に送ったって事は確実に最強クラスの魔族、いや、魔大陸の潜伏員はいないだろう。ここには吸血鬼の王を信仰をしていると公言出来るくらいの警戒の緩さ。っていうか普通警戒されるものを信仰するなんて追放ものでは?


「あなたの親ってもしや国王とかそっち系?」


顔が変わらない。これははずしたか?


「な訳ないでしょ?」


「なにいってんのよ。アホね」


「お前には言われたくない」


「ほ、本当だよ。もー、冗談にしても凄いです」


何か口調が崩れた?もしかしてまじ?いや、気のせいだよね。


「それでは説明を終わりにします」


終わるとそそくさと逃げていく。






「これで間接的にでも情報が手に入るはず。まあルツ次第だけど」

「そうね。私は寝るわ」

「興味ない感がすごい」



「どうした?」


ミカゲは一瞬だけ後ろを見たが直ぐに向き直る。


「何でもない」






翌日になり情報が入る。…襲撃の。


「今回の襲撃は大規模の襲撃の恐れがあるためいつもより突撃班のランクを上げる。Cランクまでの冒険者を突撃班にしBランクまでの人の中から二人防衛に回ってもらい、Cランクの内四人も防衛に回ってもらう」


つまり突撃班か。でも防衛に回った方が情報の回りが早いか?


「ちょうど四人パーティーのレイさんたちのパーティーにやってもらおうと思います。実力は吸血鬼の王がある程度認めているそうなので安心してください」

「おぉ!!」

「こりゃすげぇぞ!」

「これは勝ち戦だな!」


いや、そんなに期待されても…、あ、そう言うことか。魔物との戦いに慣れとけってやつ。多分手紙に書いていたパターンだ。

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