18話 劣勢
18話 劣勢
これはまずい、二体も魔族が居るなんて聞いてない。本当はあの吸血鬼はトラップの為に餌を吊るしただけなのか?
…いや、そんな事を今考えていてもしょうがない。
「アイラルは回りの雑魚魔族を相手にしてサポートが出来そうだったらサポートして。アイラルにこいつらはまだ相手をしきれない」
「ごめん、足手まといで。サポートはするから」
「足手まといではないよ。行くぞ!」
この状況で一番まずい流れは雑魚魔族を意識から外れる事。それは完全に不意打ちを仕掛けられる原因になる。だからと言って魔法を多用しているとそれはそれで後半の魔力枯渇、更に魔力欠乏症による体調不良。ただでさえ身体強化に使っているのに魔法にこれ以上割くことは出来ない。
ピュン、
あっぶなっ!これじゃあ突撃して弓兵を叩くか?
デスラピアともう一人の魔族は一定の距離を保ってくる。これじゃあ相手が出来ない。どうやって優勢にする。
そこに色のついた魔力が文字を表す。
・弓兵は任せて。
レイは一度頷いてから前を向き直す。
「足が持ってくれるといいけど」
レイは片手を後ろにやり合図を出し、自分の足に魔力を集中させる。
「フレイムウォール!」
やや大袈裟目に魔法を放つ。
「ナイス!」
「これくらいはね」
駿迅雷光!
一度に五十%程の魔力を放出させる。そのスピードは雷のよう。
「速…」
シュピン、
「なんて速さだ、まるで雷のようだな」
グラビティコントロール!
今度はグラビティの軽くなるバージョンだ。それを使い体重を三キロほどにすることで流れるようにとまる。
ちっ、いくら筋力サポートを入れたとはいえここまで足にだるさが来るなんて。しかもまともに制御出来ない。何とか負傷して少し動きが鈍っている方は仕留めたけどこれはもう使えない。魔力残料も二十%有るか無いか。
「しかしこんなレベルの技、連発は出来ないであろう。しかも体に相当な負荷がかかっているように見える。もうギリギリなのではないか?」
「お前程度、手負いでも充分。それよりもお仲間が殺られちゃったけどいいの?」
「クックッ、あれが仲間?笑わせるな。あんなのは捨て駒に過ぎない。おっと無駄話はあまり良くないのでね、始めさせていただくよ」
これで少しは楽になったはずだ。言い方からして中級魔族程度いくらでもいる。って言ってるはず、でもこの場を凌げる保証もないのにこの余裕。何か隠していることがある?
「考えている暇はないよ?」
ガンッ!ガガンッ!
「速い!重い!」
このレベルの身体強化、あの程度で喜んでいる場合じゃなかった。あの程度はまだゴミクズでしかないって事。ならもっと強い奴に決まってるじゃないか!慢心していた。
そんな事を考えているうちにどんどんスピードが上がっていく。もうすでに避けながらで精一杯。
その瞬間、デスラピアは少しにやける。
ヤバイ!
左からの雑魚!?これじゃあ剣で防げない。だからと言ってこの攻撃を避けるとこの剣撃に打ち負ける。まに、合、わな、いっ!
シュウン!
ズシャッ、
横から来たゴブリンのような奴が吹き飛ぶ。
「もっと集中してよ!サポートにも限りがあるんだから!」
「ごめん!」
こんなギリギリな状態を続けていたら勝てない。魔力も尽きかけてる。
「おや?この程度ですか?」
「これからだよ」
取り敢えず僕がやることは一つ。相手の兵力を殲滅させるまで耐える!
「きゃっ!」
ダメだ!
向いた瞬間口パクで指示を出される。
ここまで来て
ここまで来て?何か作戦があるのか?でもこのままじゃ圧されるだけだから賭けよう。
「何をする気だい?」
魔力を足に集める。あの時よりも魔力は少なく十%で。それでも魔力は残り少ない。
これでうまくいかなかったら恨むぞ?
「決まってるでしょ?逃げる」
放出!
レイは少し上目に跳ぶ。
「逃がしませんよ」
デスラピアはそれ以上のスピードで跳んでくる。
それを待ってた。
「ピアシングショット」
パシュン、
「グフッ」
「よく当てた!」
「そんな狙わせ方しなくてもいいでしょ?確かに作戦はそっちで考えてくれた方が断然いいんだけどね」
「これくらい、の傷、放って、おけば治る」
「まだ死んでないの?」
「むしろなんか威圧感増した気がする」
短くてすいません。




