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転生箱道中 ~ダンジョン異世界で僕はミミックでした~  作者: 和尚
第4章 王国と帝国という名のエリア
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第83話 Ride On(練習中)

メリークリスマス!!(ま、間に合った……)



「うっわぁ……すっごい、何これ? 狭……いようなそうでもないような……。ていうか、わけのわかんないものがいっぱいあるんだけど? えっと……ホント何ここ? ねえ、ちょっと、シャープ? フォルテもリィラも、コレちょっと説明欲しいんだけど」


『いや、説明っつってもな……』


「ううぇあ!? びっくりした! な、何今の、どこ? ここ? 壁から声が……」


『あ、そこにスピーカーあるんだ』


『……おや、何というか不思議な感覚ですね……内部のことなのに、何となく見えるというか……レーネのいる部屋?のことが私たちにもわかるです。声も、その穴から届くようですね』


「あ、そうなんだ、それで……この、スカーピーだっけ? ここに話せばいいの?」


『いや、スカーピー違う、スピーカー……っていうか、話すのはマイクにじゃないと……いや、そもそもあるのか? まあでも、今のやり方で通じてるし、普通に話せばいいと思うよ』


『つか、お前何かここの設備詳しいな? 自分の能力だからか……まあ、どうでもいいか。設備に関する説明はシャープに任せた方がよさそうだな』




とりあえず、『パイロット』云々については、さすがにバトル中に試す気にはなれなかったので……僕らで自力でサクッとキノコを倒し、残ったザコ敵達も一掃し、その後で試している。今。


ああ、うん。買ったよ。勝ちましたよ。

さすがに能力3000超えで、まだ3桁の奴には負けなかった。これまでより僕ら自身、能力を使いこなせるようになってるし、巨体を利用して技の試し打ちをする余裕すらあった。


ちなみに、戦っている最中は余裕なくて気づかなかったものの、炎熱系統の魔法を使ったら、思いのほかキノコが焼ける匂いが香ばしくて美味しそうだったのは……まあ、蛇足。


何かに使えるかもしれないので、ザコ連中も含めて魔物の死体はなるべく回収しておいた。無論、ボスである『マッシュロード』のもだ。


で、その後で、成果を確認し、『黙示録』を使って報酬を受け取り……ひと段落したところで、問題のアレを試すことになった。


シェイアーガーのスキル『魔導操縦席コクピット』と、レーネのスキル『特級操縦士エースパイロット』を。


その名の通り、このスキルは、ロボットアニメにおける人型ロボットとパイロットのごとく、レーネがシェイアーガーに乗り込んで戦う、というものだった。その操縦席で、操縦して。


スキルを発動すると、シェイアーガーの体のどこかが開いて、そこから乗り込む……という形ではなく、テレポートするみたいにレーネが光になって僕の中に吸い込まれた。

そして、謎空間に構成された『操縦席』に飛ばされた……ようだ。感覚的に。


1人乗りにしてはそこそこ広い、頑張れば2人、3人くらいは乗れそうな空間。

内装としては……予想してはいたものの、近未来的なそれだった。ロボットアニメに出てくる感じ、モニターやら操縦桿やら満載、『剣と魔法のファンタジー』には死ぬほど似合わない。


しかし、その仕組みは以外にもファンタジー方式で……レーネが操縦桿を握り、思考で命令することで動かす……って感じだった。

……モニターやら計測器材はともかく、色々あるスイッチやレバーは……要るのか?


とりあえず、そのまま試運転してみたわけだが……まあ、言っても、初めての操縦だし、そんな上手く動かせるわけもない。まずは歩いたり、基本的な動作を行うところからだろう――




――と、思っていたんだけども……盛大に予想を裏切られた。

いい方向に、だが。


えっと……レーネ、滅茶苦茶操縦上手なんだけど?




「んー、何かさ……感覚的にわかるっていうかね? どんな風に念じるとどう動くか、っていうのがさ。それでいて、どのくらい動けて、どんな動きは無理、っていうのも、割とすぐ理解できたし……変な話、自分の体より上手く動かせて戦えるかも」


そんなことを話しながら、レーネは『シェイアーガー』を思念で操作し……前方宙返りからのバク転、側転、三回転ひねりからさらに空中で横回転しつつ連続回し蹴りを繰り出して着地した。


マジか、すごいなエースパイロット。さすがエース。


感覚としては……僕らとしては、また不思議なもので、『合体』している3体の時と同じように、レーネが自分たちの中にいて、どういう風に動かそうとしているのかがわかる。思考というか、思念を通して頭に伝わってきて、即座に理解できる。

だから、それに合わせて最速で適切な補助ができる感じ。


後ろから来る敵を僕やリィラの兵装で迎撃したり、思考でレーネが命令するアクションを補助してより強力かつ効率的な感じにしたり、だな。


すごいのは、そうしている間中、どんどんレーネのコントロールが上手になってきていることで……今では、今までそうしてきたように、接近戦に優れているフォルテが操る時と遜色ないレベルの駆動を可能にしている。ホントに彼女が自分で動くより上手く動かせてるな。


まあ、人には向き不向きってもんがあるしね……レーネは、薬品の調合とかでもわかるように、手先がもともと器用だった上、体でよりも頭で動きやら何やら理解して覚えるタイプだった。

だから、感覚もあれど、きちんと仕組みを理解して動かすという作業が得意なのかも。


しかし、それだけでなく……僕やフォルテやリィラに、『こんなのできない?』って感じで注文つけてきたりした。できたら強そう、便利そう、って感じで。


そういう指摘で、こっちとしても盲点だった機能というか可能性に気づかされることも多く、そこにさらにフォルテやリィラが経験則で、僕がさらに前世知識で色々付け足したりして……


シートベルト取り付けたり、操縦桿を握りやすい形にしたり、モニターをよく使うようなものを大きく、その他を小さくしたり……etc


なんかいつのまにか、ビーチェ達を置いてけぼりでずっと強化・特訓を続けてたんだけども……そんな最中、



――ピコン、ピコン、ピコン、ピコン……



『『「ん?」』』


コクピット内部に響く、そんな音。え、何この音?

……ロボットアニメでこの手の高い電子音って、割と不吉なもの一択だよね? ダメージ限界とか、自爆とか、制限時間ないし活動限界とか……。


座っているレーネも、本能的に危機感を覚えるのか『え、何? 大丈夫? 大丈夫なの?』ってな感じで狼狽して、前後左右上下をうろきょろと見回している。


……が、その直後、あることに気づいてその首の動きを止めた。


「……? この、数字……何? カウントダウン? 減ってってるけど……」


『うん?』


見てみると……あ、ホントだ。

モニターの1つに『00:02:34』って数字が……しかも、1秒ごとに減っていってる。


……これひょっとして……あ、やっぱり。

意識を向けたら、何か理解できた。コレ、『合体』の残り時間だ。

どうやら、コレが0になると……強制的に合体が解除されてしまうっぽい。


このまま0になるまで待ってたらどうなるのかちょっと気になったけど、もし……ないとは思うけど、万が一、レーネが出られなくなるとかいうことがあるといけない。


さっさとその前に解除することにした。レーネをきちんと外に出して。


カウントと電子音(心臓に悪い系)は止まり、僕ら3体と1人は、元通りの姿に戻った。


やれやれ、ちょっとびっくりしたな……しかし、やっぱり制限時間あったのね。この手のスキルにはお約束だし、あるとは思ってたけど……今まで、確かめたことなかったな、そういや。


これからは、積極的に『合体』を使って、慣れたり検証したりしていくようにした方がいいかもしれない。


ただ、そう上手くできるかどうかも微妙ではあるけど……。


『合体』するには、テンションとかレベルとか、色々条件がある。レベルはともかく、そのいくつかは、強敵との戦いの最中でもなければ満たすのが難しいんだよな。だから今まで、検証ができなかった。

けど、そろそろそうも言ってられないかもだし……ミューズあたりに今度相談してみるかな。


そして、だ。合体を解除した瞬間に、初めて『合体』した時と同様のことが起きた。

『シェイアーガー』の時に倒した魔物の分の経験値が、僕らに入ってくるのだ。


その時、少量ではあるが、レーネにも経験値が入ったようだった。


しかし量からして、おそらく『マッシュロード』の経験値が入ってきたわけじゃない。

たぶん、『練習』の最中に、試しに襲ってきた魔物を倒した時のそれだろう。


ということは、シェイアーガーにレーネが乗った状態で敵を倒すと、その分の経験値がレーネにも入るってことか……ちょっと考えなきゃいけないかもだな、色々。


シェイアーガーを出すという時は、ほぼ間違いなく強敵が出た時だ。当然、入ってくる経験値も結構な量になるだろう……下手すれば、一気にレベルがいくつも上がるほどに。


強くなれるのはのはいいとしても、他のメンバーとのレベル差がありすぎると、いいことばかりじゃない。連携が取りづらくなるとか、問題もある。


……それか、ビーチェたちも一緒に乗せる、とか?

あと1~2人くらいなら乗せられそうだったな……それか、サブパイロット的に周囲の警戒とか武器の管制でもさせるか? いや、でもそれは僕らがやってるしな……。


……前々から考えてた、というか、一回考えてもう何度も実行していることではあるんだが……もう一度、新しい形で考えてみる時期かもしれないな。いい機会だし。


『レベリング』ってものについて。


それはさておき、僕らも、戦っている最中を含めて膨大な経験値を手に入れて、レベルがだいぶ上がった。



★名 前:シャープ

 種 族:王宝牙棺キングギフト

 レベル:62

 攻撃力:789  防御力:1028

 敏捷性:689  魔法力: 677

 能 力:(略)


★名 前:フォルテ

 種 族:機械フルメタルドラゴン

 レベル:59

 攻撃力:848  防御力:929

 敏捷性:573  魔法力:936

 能 力:(略)


★名 前:リィラ

 種 族:武装アーマード機傀モービル

 レベル:67

 攻撃力:733  防御力:545

 敏捷性:875  魔法力:396

 能 力:(略)


★名 前:レーネ・セライア

 種 族:修羅森妖ヴィルーダエルフ

 レベル:109

 攻撃力:689  防御力:770

 敏捷性:600  魔法力:756

 能 力:(略)


★名 前:ベアトリーチェ・ドラミューザ

 種 族:真祖の吸血鬼トゥルーヴァンパイア

 レベル:105

 攻撃力:729  防御力: 415

 敏捷性:440  魔法力:1089

 能 力:(略)


★名 前:レガート・ディミニー

 種 族:森妖聖騎士オーダーエルフ

 レベル:112

 攻撃力:627  防御力:389

 敏捷性:689  魔法力:711

 能 力:(略)



レベルがレベルなので、あの数を倒してもこのくらいの上り幅ではあるんだけども……まあ、それは仕方あるまい。その分、上がった時嬉しいし、その程度が気にならないくらいには皆、強くなってるわけだから。


今なら……フェルさん以外は、あの時の『勇者』とでもいい勝負できそうだ。スキル次第では圧倒できなくもないだろう……いやまあ、要警戒なのはあっちも同じか。


……それよりも、気にしなきゃいけない点が2つ。


1つは……レーネ達のレベル。

僕ら魔物は、進化するとレベルが1にリセットされる。それで能力値が下がったりはしないが。


それに対して、レーネ達『亜人』枠は……どうやら違うようだ。100より上の数値で表示されてる。わかりやすい。


それともう1つ……



★名 前:フェルミアーテ・ミュート

 種 族:鎧精霊メイルエレメント

 レベル:23

 攻撃力:462  防御力:523

 敏捷性:374  魔法力:496

 能 力:希少能力『統率』

     希少能力『暗黒魔法適正』

     希少能力『精霊魔法適正』

     固有能力『守護の盾・黒』

固有能力『偽装体』

     特殊能力『杯』



どうやらフェルさん、あの騒動の中でいつの間にか進化してたらしい。

……光ったっけ? 全然気づかなかったんだけど……


あーでも、魔法とかバンバン使ってたからかな? あっちこっちで火炎、電撃、破壊光線……色々あったし、隠れても不思議じゃない、か?


途中からはレーネとビーチェが進化して、より一層派手になったしな。


いやでも、結構派手に光るんだけどな……


それに進化した割には、能力値に大きな変化はないな……魔力以外は。

倍以上になっとるよ、この能力だけ。……もともと防御特化だった能力が、コレでさらに魔法に対しても硬くなった、ってことか。


スキルも増えてるし……この『守護の盾・黒』っての、レガートの『守護の剣・緑』と同じような感じの能力か? 要検証だな。


レベリングも合わせて、ちょっとやることが色々出て来たな……やれやれ、この忙しい時に。





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