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心のパズル
朝に、いざなぎは屋敷で迷ってしまった。
まだ朝食も摂っていない。
へとへとになりながら、がむしゃらに障子を開けていく。
すると、おかっぱ頭で赤い着物を着た少女が、パズルをしていた。
もしや、あれは心のパズルだろうか。
「お兄さん、どうしてもこのパズルが出来ないの。手伝って」
少女のどんぐり眼に見つめられる。
「いいよ」
しかし、さすがは心のパズル。
絵柄が全て同じようだし、ピースが多く、とても難しい。
二人掛りでも完成できるか不安だ。
その上、朝食を食べていないため、頭がぼーっとしている。
昼過ぎ頃、最後の一ピースを、二人で「せーの」と入れると、やっとパズルが完成した。
気が付くと少女は消えていた。
そして目の前には、木製の板があった。
ふと少女の声がした。
「あなたは心のパズルに認められたよ。きっとパズルが大切なことを教えてくれるよ」
パズルには、何の絵も描かれていなかった。
「大切なことは、自分で見つけろってことかな。それが大切なことなのかもね」
いざなぎは呟いた。