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対決!清めの湖
いざなぎは、昼に清めの湖に呼び出された。
行ってみると、夜霧のマントをまとった目玉男爵がいた。
「あっ、おい。来るなら来ると言ってからでないと、格好をつける暇がないだろうが」
「それはいいとして、宝を集めましたよ」
「本当か。よくやった。それを貸してくれ」
「いいですけど、何に使うんですか。まさか」
「湖に飛び込んで、妹を助ける。それには宝は必要だ」
いざなぎは、宝を男爵に渡した。
もういざなぎの役目は終わった。
帰ってもいいが、宝を一生懸命集めたのだから、結末を見届けていくことにした。
「行ってらっしゃい」
いざなぎは思わず声をかけた。
「行ってきます」
目玉男爵は、キリッとした顔になって言った。