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夕闇散歩

作者: 加上鈴子

 西の空が赤く染まり、山を暗くして行く。引っ越ししてきて見つけた散歩道は、夕暮れが気持ち良い。民家の明かりが少なく田んぼが多く、川沿いに歩けば、せせらぎの音が目も耳もを楽しませてくれる。

 加えて、段々と暗くなって行くさまが楽しい。

 光が入り込めなくなった箇所がどんどん増えていく、その中に見えないものを見て遊ぶ。草葉の影、川の中、田んぼ道、時折建っている民家の隙間にさえも、涼しくなってくる風の中にも雲の影にも。

 声をかけてはいけない。目も合わせてはいけない。彼らは、とってもシャイなのだ。

 ふっと通り過ぎる時、視界の隅っこで何かが見えたような気がする、その一瞬をだけ楽しむのだ。楽しんでいることを顔に出してはいけない。もちろん恐れてもいけない。気づいていることを気づかれてしまっては、手を掴まれ、足を掴まれ、心を掴まれ、連れて行かれるよ。

 そう、その通り。分かってしまったね? 仕方がない、私と同様、あなたも連れて行かなきゃあ。おや、すでにあなたは、こちら側に来ている人でしたか。それは失敬、ごゆるりと。

http://www.voiceblog.jp/murarin/1336203.html

朗読してみたり(笑)。

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