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2-2

「はあ、こっちに飛ばされてからずっと動き回ってたせいで疲れちゃった」

目の前にある噴水を見つめながらため息をつく。

あれ?そういえば。

「ねえ、ハナ。僕がこっちに飛ばされた時ってもう夕方だったんだけど、こっちはまだ昼頃だよね?」

『そうですね、ただ時間がズレているってだけです。お気になさらず』

『ねえ、後さ、ハナってもっと面白い人でしょ?』

『え?』

「僕普段から周りに面白い人がいたから、何となく分かるんだよね」

『はあ……』

「だからさ、僕の事普通の友達として接してほしいな!名前もつむぎって呼んでくれて良いから!」

『……良いんですか?確かに、つむぎ様の言うようにこれは素の自分ではありません。ただ、気を許して話し出すと生意気になりますよ?』

「それで良いんだよ!どうせ長い旅だしさ、気楽に話せたらもっと楽しいじゃん!」

『…分かった』

うん、これで良い。

ついさっきまでただの高校生だった僕が様呼びされるの、ずっと違和感あったんだよね。

「でさ!真咲ってどこにいるの?この街にはいるんだよね?」

『さっき会ってたよ』

驚く事を言うハナ。

「え!?!どこ!まさかあのニーゴ!?」

『違う!さっきぶつかった女の子いたでしょ?あの子がその真咲さんよ!』

「え?嘘だあ。分かった、そうやって早速僕をからかってやろうとしてるんでしょ?可愛いなあ」

僕はイヤリングを撫でる。

『やめて、気持ち悪い。本当のことよ』

…口悪く無い??

『あとさっきから言おうと思ってたけど、貴方、ずっと独り言してるみたいで周りから見たらだいぶやばい奴よ。しかもイヤリング撫でたのでもっとキモい』

あれ、このイヤリング故障しちゃった?

「酷くない!?楽に接してとは言ったけど、あまりに酷くない!?」

思わず立ち上がって叫ぶ。

はっ!

僕は周りを見る。

皆んなおかしな人を見る目で僕の方を見ている。

『これが私よ』

いや、まあ、僕がそれを許したんだもんな。

僕はまだ納得がいかないまま座り直す。

「で、真咲がさっきの女の子ってどういう事?」

『真咲さんも貴方みたいに力を得たのよ』

「ダンジョン攻略したって事?」

『そう。その結果、変身魔法を手に入れたみたいね』

「変身魔法……」

僕は手を組んで考える。

「でも、だとしたら何でさっき声をかけてくれなかったんだろう?」

真咲は変身していても、僕の見た目は来た時と全然変わっていない。

あれ、そうじゃん、僕制服のままじゃん。

『その先を私から言う事はできないわ。だから、自分で聞いてみる事ね』

……それってさっき僕が言った面白い事、嫌な事のどちらかに関係しているって事だよね。

でも困ったぞ。

どこに行ったかも分からないのに、どうすれば。

『貴方、私の使い方もう少し勉強してみたら?』

「へ?」

『貴方に頼まれた事、世界のバランスに関わらなければ何を聞いてくれても良いのよ?あと、私発信機の機能もあるの。さっき真咲さんに会った時に、動向が分かるようにチェックさせて貰ったの』

何か凄い事言ったぞ、今。

「え、じゃあ今真咲がいる所教えて!!」

『嫌』

…とても凄い事言ったぞ。

「なんで?」

『見た目はイヤリングだけど、私だってこうして話しているだけでもエネルギーを使っているのよ。だから少し休ませてよ』

なるほど、これは僕が悪いな。

「気づかなくてごめんね、えっとそのエネルギーって休んだらまた復活するの?休むって一体どうするの?」

『そうね、(しばら)く声をかけなければ良いわ。大体、2時間くらい』

2時間か、まあそれくらいなら待っていようか。

「分かった、じゃあ僕は適当にこの街を散策しておくよ」

『分かったわ。もし、お金使いたかったらさっきみたいにタッチしなくても、私が休んでいる時は念じるだけで出るから。じゃあ、おやすみなさい』

「了解!おやすみ!」

『―――――』

寝たのかな。

よし、じゃあ僕は動くとしようかな。

まずはお腹が空いたから、適当に食べ物屋さんでも探しに行こう。


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