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9-3

「もう戻ってこないかと思っていたよ」

先輩と真咲が家の前で待っててくれていた。

「すみません……」

すると、ハナがれん先輩の前へ行く。

「れん様、私とこの世界を作ってくださりありがとうございました!」

ハナが深々とお辞儀をする。

「そ、そんな事言うなよ〜!!!」

先輩がさっきの僕みたいに涙を流す。

うん、僕も頑張ろう。

「先輩、我儘言ってすみませんでした!もう、大丈夫です。僕帰ります」

その言葉を聞き、真咲が先輩の後ろで自分の目を隠す。

あ、珍しいものが見れた。

「本当に良いのか?」

「はい!」

「じゃあ、早速で悪いが時間がない。取り掛かるぞ」

「ハナを壊すってどうすれば良いんですか?イヤリングに戻って貰うとか?」

「いや、多分戻る事はできなくなっている筈だ」

ハナが目を閉じる。

「……本当だわ」

「つむぎという最強能力の側にずっといたから、力が暴走し始めてるんだ。ダンジョンで異様に強かった敵とかいなかったか?」

ハナがあの像……とポツリ言う。

「まあ、それほど影響力のある能力って訳だ」

じゃあ、どっちみち僕がこのままいたらこの世界が崩壊していたって事か。

……最初から帰るのが正解だったんだ。

「んじゃ、どうやってハナを壊すんです?」

真咲が先輩に聞く。

「そうだな……」

先輩が言いにくそうにする。

「ここまできたならもう言っちゃって下さい!」

「んー……グサッ!と刺すとか?思い切り殴るとか?」

……それじゃあ完全に人殺しじゃないか。

ハナがはあ、とため息をつく。

「それしか方法はないんでしょ?殴るのは原型が無くなりそうだから嫌ね。刺してちょうだい」

とんでもないセリフだなあ。

「分かった。なるべく優しくするからね」

「それじゃ中途半端に生き残って苦しむだけだろ」

真咲の言う通りだ。

僕がどうしようと悩んでいると、

「これで良いだろ」

そう言って真咲が拾ってきた棒を渡してくる。

先がとんがっていてとても痛そうだ。

僕はうへぇ……と思わず顔に出る。

「任せて良いんでしょ?」

ハナが僕の背中をポンと押す。

「……うん」

「よし、じゃあ始めるぞ。真咲は俺と手を繋いでいろ」

先輩が差し出した手を真咲はスルーして、僕とハナの側に来る。

「これでも良いんですよね?」

すると、真咲は僕が握っていた棒を手でそっと支える。

「真咲……」

「お前1人だけに背負わせるつもりはない」

本当に真咲が親友で良かった。

「あー、まあそれでも良いぞ」

「じゃ、いくね?」

「ええ、いつでもおいで」

ハナは手を広げ待ち構える。


残り1話となりました。

最後の最後まで、3人は一緒です。

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