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「ここは……」
1番奥まで行くと、大きな襖があった。
【聖室】と書かれた札が横にかけられている。
洋と和の不思議な組み合わせが不気味さを増している。
私が襖に触れると、ササカベさんが変わるよと言ってくれる。
「開けるね」
私は構える。
開くと、中は広い普通の和室だった。
教会と違い、和室は綺麗だ。
前と左右にも襖があるところを見ると、まだ先に続いているのかも知れない。
私とササカベさんは緊張しながら中へ入る。
その時、入口の襖が勢いよく閉まり前と左右の襖がターンッと大きい音を出して開く。
!?
私とササカベさんは背中を合わせて構える。
……………………………。
ドンッ!!!!!
突然の大きな音に驚いて、私は体がビクッと震える。
開いた襖の奥に、”なにか”がいる。
暗闇に隠れてよく見えないが、2メートルほどありそうなそれは固まって動きそうにない。
「調べてくるね」
ササカベさんが自分の目の前の襖に近寄って”なにか”の元へ行く。
ヒュッ!ドンッ
何が起こったのか分からなかった。
気づいたらササカベさんと一緒に吹っ飛んで、私の目の前にいた”それ”にぶつかった。
私はササカベさんを引っ張り急いで起き上がる。
ヒュッ!
一瞬、ほんの一瞬判断が遅れていたら首が飛んでいたかも知れない。
私とササカベさんが倒れていたとこへ刀が刺さっていた。
私とササカベさんは、部屋の中央でもう一度背中を合わせる。
すると、3方向の暗闇から”そいつら”が出てくる。
!!!!
3体とも聖母の像だった。
像のはずなのに、真っ直ぐに来て私とササカベさんを囲む。
「……ササカベさん、回復ってもし死んでしまっても戻せる?」
「いや、それは無理だね。」
「分かった。じゃあ、私が今からお互いの防御力と攻撃力を1000万まであげるから、その後合図したら火魔法で攻撃しまくって。」
「1000万!?貴方、一体?」
「ただの可愛い女の子よ」
私は目を瞑る。
ヒュンッ
2人の体から白い煙が出始める。
すると、敵がそれぞれ持っている刀を振り上げる。
「今よ!」
ササカベさんが杖を上に振り上げ、火魔法を出し渦を作る。
杖を勢いよく下ろすと、渦を巻いたそれはその場にいた私たち事焼きあげる。
大丈夫、防御力をカンストさせてあるから痛くも痒くもない。
これで倒せると良いのだけれど……。
もし、それでも生きていたら少し厄介だ。
そこまで力を上げているせいで私自身は他の魔法を出せないから素手で殴らないといけない。
だから、攻撃に対してはほぼササカベさんの体力次第になる。それに、煙が止んだら効果は切れる。この戦い、時間との勝負ね。
私たちは息を呑む。
炎が消える。
チャキンッ!
「伏せて!!」
私とササカベさんは急いで腰を下ろす。
瞬間、頭上をものすごい速さの刃が通り過ぎる。
あ、危なかった。
防御力も攻撃力もカンストさせているのに、倒せないという事は相手の攻撃を喰らったら怪我するという事だ。
ただ、怪我で済めばいいのだけれど……。
「ハナさん、これまずいんじゃ?」
「そうね、結構まずいわね」
私は焦る気持ちを落ち着かせ、脳をフル回転させて考える。




