表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/53

8-3

あれから僕たちは村を出てダンジョンに向かっていた。

「そういえば、サーヤさんは置いてきて良かったのですか?」

「ああ、一応あの家には掃除屋がいて、そいつに見て貰っています」

「ご両親は?」

「どちらも仕事で海外へ行っています」

……最初から気になっていたのだけれど、ササカベさんって僕達より年上だよね?敬語、やめて欲しいな。

「あの、ひとつ聞きたいのですがササカベさんっておいくつでしょうか?」

「僕ですか?16です」

「「「え!!!!!?」」」

僕達3人とも同じ事を思っていたのか、同時に驚く。

「じゃあ、同い年だな」

真咲が言う。

「え!そうなんですか?え、後のお2人も?」

ハナは少し気まずそうにしている。

そっか、ハナには年齢とかないから。

「そうです!僕もハナも真咲も皆んな同い年です」

ハナが驚いた顔で僕を見る。

良いじゃないか、この世界に来てずっと一緒だったんだ。今更そんな事気にして欲しくない。

「そうだったんですね。……では、敬語をやめて頂いてもよろしいでしょうか?」

ササカベさんが遠慮気味に言う。

「もちろん!ササカベ君も、だよ?」

あ、そうかと言って頭を掻くササカベ君。

僕達は笑い合う。

他人が僕らを見たら、とてもこれからダンジョンに向かう集団には見えないだろう。

「あそこだよ」

ササカベ君が指さした先には、レンガでできた塔がポツンと立っていた。

僕は少しドキドキしてくる。

入り口まで着いて、ササカベ君が説明してくれる。

「ここを入ると、攻略するまで出る事はできない。そして、魔神がいる所までの間もきっと強く恐ろしいモンスターが沢山いると思う。それでも着いてきてくれるかな?」

僕達は頷く。

「あと、一応教えておくけれど僕のこの杖。これがあれば回復とちょっとした火魔法が使える。」

回復が使えるのは助かるなあ。

僕は……とこっちも教えようとしたら手を出して止められた。

「君たちの事は聞かないでおくよ。力を教えたくない人もたまにいるからね。」

確かに、聞かないでいてくれるのは助かる。

まあ、入ってしまえばバレるのも時間の問題だろうけれど。

ササカベさんが入口の扉を開く。

中に入ると、ブワッと急に景色が変わる。

普通の塔だった筈なのに、草原が広がっている。

木も花も岩も何もない。

どこまでも続く緑に僕は少し躊躇する。

けど、入ったからにはやってやるしかない。

「さ!行きましょう!」


どれくらい歩いただろう。

前に進んでいる筈なのに、全く景色が変わらない。

「……これ、いつまで続くのかしら?」

ハナは限界がきているみたいだ。

「ハナ、もしもう一度イヤリングに戻れるのなら少し休んでいたら?」

「いいえ、大丈夫。私だけ楽するなんて、嫌だわ」

「無理すんな、ほら」

真咲がハナをおんぶしようとする。

「舐めないで、私だって仲間なんだから一緒に頑張らせて」

ハナはふんっと言ってさっさと言ってしまう。

「なんか、変わったなあいつ」

真咲がハナの後ろ姿を見ながら言う。

「前より言葉が優しくなったよね。あ、真咲も同じように変わったよ?」

真咲は、まあ気をつけてるからなと言ってハナの後を追う。

「ん?……おい」

真咲が立ち止まる。

「どうしたの?」

「ハナ……どこに消えた?」

僕も辺りを見てみるが、ハナの姿は何処にも見当たらない。

「え、どうしよう。少し目を離しただけなのに」

僕は、ハナを探すのに少し立ち止まっても良いかな?とササカベさんに聞こうと振り向く。

が、ササカベさんの姿もなくなっていた。

「真咲、これきっとモンスターの仕業じゃない?」

「どうだろうな。とりあえず俺たちは離れないように気をつけよう」

僕と真咲はなるべく離れないように、くっついて進んで行く。

__________________

「あれ?ここどこかしら」

草原を真っ直ぐ歩いていた筈なのに、気づいたら知らない街へ来ていた。

人のいない、廃れた街。

「これ、何が起こっているんだ?」

後ろにササカベさんがいた。

「ササカベさん!良かった、1人だけでも一緒なら安心ね」

ササカベさんは、後の2人は?と心配している。

「後の2人の事は分からないけれど、とりあえず私たちはここを調べてみましょう」

「流石旅をしていただけある。判断が早い」

ササカベさんは呑気に感心している。

「じゃあ、僕はあの教会のような建物を見てくるよ」

「待って」

私はササカベさんを止める。

「こんな状態じゃ次何が起こるか分からない。だから別行動は無しよ。私も一緒に着いて行くわ」


教会に入ってみると、思っていた通り壁も天井も汚れて所々崩れている。

他は特に気になる所はなさそうだけれど……。

「ハナさん!」

ササカベさんの方を見ると、私の身長くらいある窓が開いて、奥へと続く道があった。

「よく、気づきましたね」

「この窓の装飾が綺麗で触ってみたら簡単に開いたんだ」

確かに、ステンドグラスで装飾された窓はキラキラ輝いていて、綺麗だ。

「奥、進みます?」

ササカベさんは少し怖がっている。

「大丈夫、こう見えて私強いから。堂々と行きましょう」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ