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7-4(ハナ視点)
朝、つむぎが子豚を抱きながらゴソゴソと出て行った。
私は気になって追いかける。
良い香りのする葉っぱに囲まれて見守る。
海辺に座って子豚に何か話しかけている。
すると、つむぎが急に笑って泣き始めた。
何?情緒おかしくなってない?
つむぎの表情がここからでも見える。
何か、とても悲しいものを抱えているようなそんな表情。
………。
私は、そっと魔法を使う。
私のイヤリングが光る。
すると子豚の言葉がつむぎに理解できるようになった。
つむぎの表情が少しづつ和らいでいく。
うん、これで良い。
この間つむぎに買って貰ったこのイヤリング、私の能力を他人に付与できるみたいで使ってみたかったのだ。
別に優しさでも何でもない。どっちみち、世界のバランスに影響しそうだから使うのはこれっきりね。
「ちょうど使ってみたかっただけよ」
私は誰に届く訳でもない言葉を、ボソッと口にしてその場を離れる。
そして、皆んなのところへ戻って提案する。
「ね!最後に皆んな一緒にご飯食べましょう!」




