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6-5

私は、何が起こったのか理解できなかった。

つむぎが私を抱いて守ってくれたけど、私たちの周りに穴ができている。

「……ダンジョンクリアしていたんですね」

つむぎが警戒している。

「そうだよ!こう見えて、僕強いんだよね!」

そう言って次々に手から空気のような物を出す。

それが勢いよく銃弾のように飛ばされている。

つむぎが私を抱えて、攻撃を全部受けてくれている。

「つむぎ!」

「大丈夫、僕から離れないでね」

私を抱えている力がぎゅっと強くなる。

「ハナちゃんは君たちみたいな欲望まみれの男たちと一緒にいるような子じゃないんだ!僕がハナちゃんを助ける!」

「何言ってるんですか!ハナはハナです!こんなよく分からないキャラクターと一緒にしないで下さい!」

つむぎは最強で痛みも感じていないのだろうけれど、このままだと反撃ができない。

私、邪魔になってるよね?

「つむぎ!私もう大丈夫だから、離してくれたら魔法で何とかする!」

私はつむぎから離れようとする。

が、離してくれない。

「駄目!僕だって男だよ?良い格好させてよ?」

つむぎが微笑む。

私は何故か涙が出てくる。

「ハナ!!?どうしたの!どこか攻撃が当たった?」

私の顔を心配そうに覗き込んでくる。

「んーん、違うの。つむぎ、今までごめんね。私あなた達の事大好きよ。真咲の事もつむぎと同じくらい。だから、これからも仲間として一緒に旅してくれる?」

つむぎは驚いた顔をしている。

もう、大丈夫。

恋だなんだとつむぎに迷惑をかけ過ぎた。

あんな口悪男、私なんかに釣り合わないわ。

「良いの?」

私は頷く。

「ありがとう」

何故かつむぎにお礼を言われた。

私が言うべき言葉なのに。

いつだってそう、優しいから合わせてくれて。

「ありがと!!」

私もとびきりの笑顔をつむぎに返す。

ピンポーン。

?!

インターホンから、おばあちゃんが玄関前にいるのが見える。

トオルさんが打っていた攻撃がうるさかったのか、近所の人が尋ねて来たみたいだ。

「ちっ」

誰かに見られたら大事になるからか、トオルさんは私たちを睨みつけて玄関の方へ行った。

「ハナ、今のうちに出ようか」

「うん」

私とつむぎは手を繋いで静かに窓の方へと向かう。

「開きそう?」

つむぎがガタガタと窓を揺らしている。

「駄目だ。何故か窓枠が歪んでいて開きそうにない」

「まずいわね、早くしないと戻ってきちゃう」

バタッ

「何の音?」

玄関の方から何かが倒れる音がした。

まさか、あの人おばあちゃんにまで手出してないわよね。

私たちは玄関の方を警戒する。

ガチャッ

「だから言っただろ」

「「真咲!!!!」」

ドアを開けて入ってきたのは真咲だった。

「トオルさんはどうなったの?」

つむぎが玄関の方へ目をやる。

「ああ、ばあさんの振りして気緩ませといて、後ろで握っていたマラカスで殴って気絶させた」

……なんでマラカス?

私はハッと、さっきの事を思い出して真咲に謝る。

「さっきはごめんなさい。私、どうかしてた」

「おう、やっと分かってくれたか。いやあ、頑固過ぎる娘を持つとパパは大変だな〜」

真咲はわざとなのか、ふざけるように言う。

「口悪くてうるさいパパがいる娘も大変だわ〜」

それならと、私も同じように返す。

そして、二人でニヤッと笑い合う。

「俺もこれからなるべく気をつけるよ。旅の途中で娘がいなくなったら寂しいからな」

真咲は顔を見られないように後ろを向く。

照れてるんだろうな。

うん、元の私に戻れた気がする。

「真咲、僕もさっきはごめんね」

つむぎが恐る恐る謝る。

「もう良いよ。お前が不器用なのは良く知ってるし、その上で頑張って俺を止めようとしてくれたんだろ?むしろ、ありがとな」

つむぎがえへへと安心して笑顔になる。

「ね、トオルさんどうするの?倒れたままじゃ可哀想じゃない?」

あんな人、気にしなくて良いのに。つむぎは本当優しいわね。

「あいつなら大丈夫。俺が紐で括って寝室っぽいとこに投げ込んどいたから、倒れたままにはなってないぞ」

どこが大丈夫なのよ。真咲は本当どこまでも腐ってるわね。

……まあ、それくらいしてもバチは当たらないでしょ。

私たちはさっさとトオルさんの家を出て、宿を出る事にした。

「あのうどん屋、最後に寄って行かねえ?」

「本当にうどん好きなのね」

「そうだよ〜、元いた世界でもほぼ毎日うどん屋行こうって誘われてたもん。」

「変な人ね」

「俺たち皆んな変なやつだろ」

確かにと言って皆んなで笑い合う。

「もう次の場所行くか?」

「そうね、またトオルさんに会っても面倒だし」

「僕、甘い物が食べたいな」

「貴方たち食いしん坊すぎ!」

そして、3人で手を繋ぐ。

次は3人で笑えるような場所に着けると良いな。

「ワープ!」

__________________

ドンッ!!!!!

「いって〜!」

男は砂浜に思い切り尻餅をつく。

そして、お尻をさすりながら立ち上がり辺りを見渡す。

「おお、ここだ。ちゃんと着いて良かった〜!」

そう言って腕時計を確認する。

「まだ時間に余裕はあるな。よし、あいつら探しに行くか!ワープ!!」

いつも読んで頂きありがとうございます!

面白い、続きが読みたい、最近ちょっと気になり始めてるな〜など思って頂けていたら、星の方で感想頂けると嬉しいです!作品の魅力をもっと上げる為にも、反応で素直な感想が欲しいなと思っています。

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