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4-1

ヒュオーーーーーー!

「風つよっ!」

ついて早々、突風に真咲が叫ぶ。

「ここ、砂漠かな??」

「砂漠ってこんなに黒いものなの?」

そう、ハナの言うようにここはあたり一面黒く、霧も少し出ている。

どこまで見ても黒い地面が続いている。

一体どこなんだろう?

「島……ではないよね?」

僕はハナの方を見る。

「多分?」

ハナも不安気だ。

「いや、ちゃんと島に着いてるみたいだぞ」

しゃがみ込んでいる真咲が言う。

地面に落ちている黒い石を手に持っている。

それを持って僕たちに見せる。

「火山岩ってやつだな」

「「火山岩?」」

僕とハナの声が被る。

「マグマが冷えて固まった物だ」

マグマって事は……。

「つまりここって火山って事?」

「そう、んで俺はここに似た場所を知ってる。確か日本にあったはずだ」

「日本!?」

この世界に日本が存在している?

違う次元の地球って事?

じゃあ、他の国とかもあるのかな。

「他の場所はよく分かんねえけど、確実にここは日本にある島をモデルに作られているな」

そういえば、ここってあのゲームの中なんだよね。

作者が確か日本人だったはずだ。

それで身近な場所をモデルに使ったのかな。

でも、そうなると今までいたラッセや、グリットは一体どこだったんだ?

あー!頭が痛くなりそうだ。

僕の頭の中ではグチャグチャになった地球儀がブレイクダンスを踊っている。

「とりあえず、島には来れたのよね。見た感じ人もいないし、危険な物もないし当たりを引けたんじゃない?」

ハナが自慢気に胸を張る。

「そうだね、とにかく良さそうな場所に着けたんだからなんでも良っか!」

僕はハナの頭をいい子いい子と撫でる。

ペチッ!!

……思い切り振り払われた。

「じゃあ、まずはつむぎから終わらせるぞ。長くなるだろうし、俺はその辺探索してくるわ」

「待って、僕に試して欲しい力の使い方があるって真咲言ってたよね?どんな使い方なの?」

僕は真咲を呼び止める。

「ああ、ちょっと手を思い切り前に押し出してくんね?」

僕は言われるままにハッ!と押し出す。

特に何も起こらない。

「空気を押して攻撃できねえかなって思ったんだけど、そこは影響ないみたいだな」

……それが出来たら結構カッコよかったかも。

真咲はじゃっと言って満足そうに去って行く。

僕の成長を見守ってくれてても良いのに……。

よし!と僕は袖をまくる。

そんな事より待ちに待った修行だ!

「ハナ!装備教えてよ!」

まずは装備からだ。

「そうね、ニーゴの店で買ったのは3つよね?まずは、お金と同じように出てこいって念じてみて」

分かった、と僕は目を瞑る。

ブオンッ。

前を見ると2つセットの腕輪、ネックレス、髪留めが落ちていた。

「そうそう!この3つを買ったんだ」

僕は嬉しくなって装備をいじり始める。

「ちょっと、気持ちは分かるけどまずは話を聞いて」

僕は、はい……としょんぼりする。

「腕輪から教えるわね」

ハナが腕輪を持って僕に渡す。

「これ、はめてみて」

僕はそれを受け取り、両腕にはめる。

青い紋様の描かれた腕輪はいかにもな感じを醸し出している。

これに一体どんな効果が!

「よし、それであの時の龍をイメージしながらこの紙を折ってみて」

ハナはどこからか折り紙を出してきて変な事を言う。

「僕、折り紙下手だよ?」

「なおさら良いわよ」

よく分かんないなあ。

僕は言われたように折ってみる。

でも龍の折り方なんて知らないから、勘で指先を動かす。

!!?

「うん、上出来じゃん」

折り終わると、人の手から生まれたとは思えないくらいリアルな龍がそこにいた。

「それが腕輪の効果、器用増加よ」

……ええ、なんか思ってたのと違う。

「で、次がネックレスね」

ハナは淡々と進める。

僕は渋々付ける。

錆びたチェーンに、真ん中にはオレンジ色に光る石が付いている。

これには一体どんな効果が!

次こそは……!

「飛んでみて」

僕は軽くジャンプする。

!!!!?

僕の体はジャンプしたまま、地面に戻らなかった。

「浮いてる〜!!?」

僕の体はふわふわと浮いていた。

ただ、ジャンプした分だけ浮いていた。

軽く飛んだだけなので30センチくらいしか浮いていない。

「高さを伸ばしたければ下半身を鍛えるべきね」

……なんか、違う。

「うぅ、ぐすっ」

僕はメソメソし始める。

「ちょっと、何泣いてんのよ」

ハナが引いている。

「だって〜、何か思ってたのと全然違うんだもん〜」

「貴方一体何を期待していたのよ」

ハナは呆れた声で言う。

「第一、最強(チート)能力を持っている時点で充分凄い事じゃない。さらに、求めるなんて強欲よ」

おっしゃる通りです。

「じゃあ、最後の装備も教えて下さい」

僕はしょんぼりしながらハナにお願いする。

「まったく」

ハナが髪留め片手に僕に近寄る。

「頭、出しなさい」

僕は軽くハナに向かってお辞儀をするように頭を向ける。

ハナが留めてくれる。

一見、シンプルな見た目の髪留め。

これには一体どんな効果が……。

いや、期待するのはもうやめておこう。

「これで終了ね」

ハナはやれ終わった終わったという感じで伸びをしている。

「え、この髪留めは?何も起こらないんだけど……」

まさか、ただの髪留めでした〜なんてオチはないよね。

「それは、戦術眼が上がっているのよ」

センジュツガン?

「いわゆる、戦闘センスってやつよ」

戦闘センス?

「戦闘において最適な動きや判断、具体的な戦術を見抜く事ができる力ね。その力をもっと上げてくれるのが、その髪留めってわけ」

なるほど、と言いながら僕はあまり理解できていない。

「それに関しては、モンスターと戦ってみないと分からないと思うわ」

「じゃあ、とりあえず装備についてはこれで終わりだね。ありがとう、ハナ」

思っていた物とは違っていたけれど、僕にはまだこの 最強(チート)能力がある。

「僕は一旦色んな事を試してみようと思うんだけど、ハナはどうする?」

見ているだけじゃハナもつまらないだろう。

「少し疲れたから、そこら辺で休憩しておくわ」

そう言ってどこからか、大きいテントを出してその中へいそいそと入って行こうとする。

「いやいや!待って!」

なによ、とハナは僕の方を振り向く。

「それ!さっきも思ったけど一体どこにそんな物しまっているの?」

ハナは鞄すら持っていない。

「ああ、貴方もできるじゃない。お金出したり、さっきみたいにアイテム取り出したり。あれと同じよ」

それだけよと手を振ってテントへ入って行った。

「なるほど、ああいう使い方もあるのか」

僕も今度試してみようと心に決めて、その場から離れる。

もし、力を試していてハナのテントに影響が出たら危ないからね。

ジャッジャッと、僕はなるべく遠くへ向かう。

あれ、そういえば真咲は何処まで行っちゃったんだろう。


いつも読んで頂きありがとうございます!

面白い、続きが読みたい、最近ちょっと気になり始めてるな〜など思って頂けていたら、星の方で感想頂けると嬉しいです!作品の魅力をもっと上げる為にも、反応で素直な感想が欲しいなと思っています。

ブックマークもよろしくお願いします!

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