第2話 ヤバイ奴に転生しちゃいました
前回やっと感覚を取り戻す事が出来たのか、テンション高めで冗談を交える事もしながら健君、色々語ります。
なんじゃこりゃ!?ココは何処なんだ?
やっと目を開けられると思ったらまさかの暗闇だっだ。
そして狭い。
でも何故か居心地は良い感じだ。そして、場所は多分洞窟だろう。だってさっきぶつけたの、岩っぽかったから
にしても居心地の良い洞窟だな〜ココを住処と使うのも悪くないかも。洞窟にも優良物件ならぬ
優良洞窟があってもいいと思うなうんうん!
(何言ってるんだ?)
なんとも強引な自己解決なんだか…
と洞窟の事は置いておこう。
とりあえず、洞窟から出てみるか〜
僕が数歩歩き出すと
地面が「ズシズシ」響き、暗くてよく見えないが、
いくつかの小石を意識もせずに塵と化した様に感じるなんとも重い移動だ。
一体いつから僕は太った?
いや、焼き焦がれてるから脂肪も何も無いけど、何故か重量感は感じるなぁ〜
あ、そういえば昏睡状態のようになってた時、どっかから声をかけてくれた人、いやあれは僕のどっかから話かけた、天の声?みたいな人はなんで今、話しかけてくれないんだろう?
嫌われちゃったのかな?起きるのが遅かったから?
いやでも《僕は嫌われてない》
一度言ってみたかった。(心の中でだが)
冗談はさておき外の景色を見よう。
この世界で初めて外を見たが、これには言葉を失う程
の背景を目に映した。
しばらく唖然してしまった。
なんて事だ…今までもそうだが…これはあり得ない…
なんで今僕は
〈溶岩溢れる火山のど真ん中に居るんだよ!!〉
いやいや流石にこれはヤバイだろ!
なんでさっきまで自分ん家にいたのに急にこんな所へいるんだよ!
変な洞窟から目覚めていざここから出たら
火山だぞ!《火山》!
え?もしかしてあの爆風で一気にこんな地獄みたいな
火山へポンと飛ばされたのか?無いだろ!一度ガス爆発で一瞬で火だるまに!苦しみを味わう前に命を落とす程の威力なのに!
また熱によって殺されるのか?
マジかよぉ〜
泣きたくなってきたよ
あ〜こんなに今の心情を爆発させたら熱くなってきそうだ。ただでさえ溶岩剥き出しの火山にいるんだから凄く熱くってあれ?
ここで僕は普通の人ならすぐに気付く筈の「違和感」
を今ココで分かった。
変にやさぐれていたから分からなかったが
今更気づいた。
火山地帯に居るのに、〈全然熱くない!〉
やっぱりあのガス爆発の爆炎で
体温の感覚すら失ってしまったのか?
いやでも自分の体温熱はちゃんと感じる…だからちゃんと熱を感じる事は出来る筈だ。
けど、こんなグツグツと煮えたぎる溶岩の海に囲まれながら、平熱の様に感じるのは明らかにおかしい、やっぱり僕、とんでもない事になってるんじゃ・・・
といっても情報が足りなすぎる、今の所パニックに陥られてるからな。てももうこれ以上パニックに
なってる場合ではないな、とりあえずこの火山地帯を
動き回るか。
僕は取り敢えずまた一歩一歩歩きだす。
重量感溢れる足と共に…ってあれ?なんで僕、こんなに視点が高いんだろう、いや!高すぎるわ!
どう見ても今僕が見える視点、あり得なすぎる高さだわ、身長が180cm超えてる人でもこんな風景は見られないぞ!これ、幻覚?今火山に居るのも、ドシドシ足音もしかして僕…人間ですらない何かの「怪獣」になってるんじゃ・・・
僕は〈これは何かの夢だ!幻だ!〉と思いながらも今の自分の体を見回した。
そして予想はしていたが、してはいたんだがいざ見ると、驚きが隠しれない。100万貰っても驚きを隠せって言われても、これだけは無理だ!
まずなんで僕がこんなに驚きが隠せないからって?
それは「赤い尻尾」と「赤い翼」がついていた!!
さっき「怪獣」になってるかも知れないって冗談で言ったけど・・・ホントにそうなってるだなんてねぇ!
いざ自分が怪獣になってるのを見るとこんな驚くか?
と思うかもしれんが、本当に驚くよ。これは本人にしか分からない心情でもあるんだからねぇ!
と後半、何故か周りに人がいないのに、誰かに八つ当たりしている様な感想を言っている僕だが
一番に驚いたのは
《尻尾と翼に違和感がない事》
そう、当たり前だが人間には翼や尻尾、細かく言えば鱗などが存在しない。
けどあるのが当たり前の様になっているのだ。
この怪獣の神経と感覚が完全に一致しちゃったのか…まぁ僕こうゆう生物学の理論は分からんけどな
ってちょっと待て!
今の僕には翼があるのか〜ってことは
そ〜らを自由にとびたいなぁ〜って言う願いが
叶うってことじゃね?僕はせっかくなので
翼をに力を入れて飛べるかな〜と言う軽い気持ちで実践する。
フンフンフン!
フンフンフン!
その様な掛け声みたいなのをかけながら翼を上下運動させると意外にあっさり浮いた。簡単だった。けど人間が自分の力っても怪獣の姿でだけど…空を飛べるのってこんなに素晴らしい事だったんだなぁ〜
結構眺めても良いし、この地帯の全体を見渡せられるなんて、くぅ〜最高!!なんかさっきまでネチネチ言ってた自分がバカみたいになってきた。
もういっその事怪獣として生きるのも悪くねぇなと思い始めて、何故今自分が怪獣になったのかもどうでもよくなってきた。
けど飛んでいる内に風が鼻に入ってきて結構くすぐったい。
「ハックション!!」
このくしゃみと共に爆炎の玉を吐き出してしまった!
そしてその爆炎の玉は
大きな火山を木っ端微塵に消し飛ばす!
間近でとんでもないモノを見てしまった僕…くしゃみ一つで山一つぶっ壊しちまった…ヤバイ、この怪獣、いや今の僕は
《歩く破壊兵器じゃねーかぁ!》
え?何コレ?ちょっと鼻の中がムズムズしたからスッキリしようと思ったら、地形までスッキリ消しちゃったぞ!
こりゃヤバイ、そもそも僕がなんでこんな怪獣になってしまったのかもそうだけどもう敢えてツッコまない。
ってか火を出せる怪獣ってもうこれ〈ドラゴン〉だろ!!
今分かったぞ、さっきまで怪獣怪獣って言ってたがドラゴンだ!うんバカみたいに威力が高いドラゴンだよ!
骨格としてはドラゴンな探求の5で出てきたあの金色と黒色のあのドラゴンだわ!
何はともあれもう僕は人間じゃないのは分かった。そして僕が何故かドラゴンになってるって事は・・・うん神とかが色々説明してくれない《異世界転生》だね
やっと自分がドラゴン(赤竜)になってたと気づく事が出来たが、もう色々吹っ切れたのか?
突っ込むのを諦めてますね。