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「いつか.....どこかの物語」

第一章 「終わる世界」

オープニング 「いつか...どこかの物語」

 

 夕焼けのように、青空を赤が徐々にその色を上塗りしていく...

赤に変わりゆく空を、小高い丘で見つめる二人の男女の姿があった。

 どちらも歳は17か18といったところだろう。共に、服や身体には汚れや細かい傷がついている、いましがたできたものらしく傷は新しい。



 「....ダメだったみたい....だね...。」


 視線を上空から逸らし、傷だらけな自身の手を見て、透き通るような高い声で少女は呟く。

 少女の姿は美しく、その白い肌や真珠の様子に艶やかな白い髪をなびかせる姿は、たとえ傷があったとしても世の男は口を揃えて絶世の美女と評するであろう容姿をしていた。


 「....ごめん...。」


 そんな美しい少女の隣で悔しそうに声を震わせる少年の姿があった。少年の容姿は、美しい少女とは違い、至って平凡な顔立ちの短い黒髪の少年だ。

 少女同様に傷ついた自身の手を眺め、崩れるように両膝が地面につく

「っ....レン!」

 少年を心配する少女の声、彼女は膝をつく少年の隣にその高さを合わせるようにしゃがみ込む。

 「.....救い....た.....かった....」

 

 「........」


 涙を流し、その表情を悔しさと悲しみに歪めて少年は言葉を発する。


 「.......この世界を......この世界の人々を.....願いも....想いも.....」


 溢れ出る感情が、内に秘めていた少年の思いを、涙混じりの声と共に外へと押し出す。

 「........」


 少女は隣で、少年の口からこぼれた想いを何も言わずに聴いていた。

 少女が僅かに視線を少年から逸らしているのは、少年の泣き顔を見ないようにするためだろう。

 こんな時まで彼女は人に気を遣うのだ.....本当に優しく、どこまでも他人本位なのだろう。


 そんな少女も......もう間もなくこの世界と一緒に.....

 

消えて....しまうのだ...


「全て.....全てっ......!」

 

 そう、消えてしまう、人も動物も、草や木も一つ残らず。


 「何も.....かもっ.....!」


 残らない、まるで最初から存在しなかったかのように......


 「そして......そして......そしてっ.....!」


 言葉を所々途切れさせながら....少年の言葉は.....様々な想いは.....一人の少女に対して収束をする。


 少年は俯いていた顔を上げ、自身の隣にしゃがみこむ少女を見る。

 同時に少女は逸らしていた視線を少年の顔へと向ける

 美しい青色の瞳が少年を捉え、少年の弱々しい姿を映している。

 その少年の口から言葉が紡がれる....

もう叶わないと知っているその言葉を....願いを口にする


「君を......救ってあげたかった......」


 静かに....しかし確実に終わりゆく遺世界の果てで....


弱々しい声で静かに紡がれた少年の言葉は、やけに大きく響いた気がした。


※※※※ ※※※※※※※ ※※※※※※ ※※※※※ ※※※


 これは、これから始まる少年の.....長い...長い.....物語の

一部である。

 これから始まる物語で、彼はこれから何度も出会いと別れを繰り返す.....

時には別れの辛さに心を折られることだってある....

涙だって数え切れないほど流したはずだ......

 それでもこれは、ただ悲しいだけの物語じゃない。

 数え切れないほどの後悔や悲しみを背負って、それでも立ち上がって前に進み続ける.....


1人の....救世主の物語だ...


-------------------------------------------------


 まずは、この作品を読むために時間を使ってくださった読者の方にお礼申し上げます。


 本当にありがとうございます!


 これから書いていくこの作品は、自分の初めての作品のため、読み辛いと感じる方もおられると思います。僕自身あまり文を書くのはあまり得意とはいえません......。

 ただ、「思いついた物語を多くの人に読んでもらいたい!」の一心で書いているので、「ここなんか読み辛いな....」「ここ、こうしたらいいんじゃないかな?」というのがありましたら、是非コメントで教えていただけると嬉しいです!

 

 他にも作品に対して書きたいことはたくさんあるのですが、今回のオープニングより長くなりそうなのでここで終わらせていただきます。

 改めて、お読みいただいて本当にありがとうございました!

 第一章 「終わる世界」 ①「終わりの始まり」は近日更新予定です!


 後書き 猫原三毛


 


 

 





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