使い魔と名前
[N食料x3、N水x5、N花束、N下級ポーション、Nランプ、Nライター、R食料x9、Rサバイバルナイフ、Rテント、LR最上級職業セット]
画面にガチャの結果が映し出された。
「最上級職業セットって何だ?」
彼女に聞いてみた。
「はい、最上級職業セットはランダムにジョブとそのジョブで必要なアイテムが出てくるセットです。」
「ランダム?」
「はい、ランダムなので何のジョブが出てくるかは、わかりません。」
「なるほど、使うにはどうすればいいんだ?」
「引いたガチャは、すべてアイテムボックスの中に入っています。
取り出すには、ステータス画面からアイテムボックスを選び触れてください」
俺はステータス画面を開いてアイテムボックスと書かれている場所に触れた。
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食料x12
水x5
花束
下級ポーション
ランプ
ライター
サバイバルナイフ
テント
最上級職業セット
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「取り出したい物を選んでいただければ、取り出す事ができます」
俺は最上級職業セットを取り出した。
「箱?」
「はい、そちらの箱を開けてみて下さい」
俺は箱を開けた。
「たまご?」
中にはたまごが入っていた。
「マスター、ステータス画面をご覧ください」
彼女に言われステータス画面を開いた。
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伊藤 達郎 (27) レベル : 1 性別 : 男
ジョブ : テイマー 種族 : 人族 GP : 0
体力 : E 魔力 : E
筋力 : E 耐久性 : E+
抵抗 : E+ 俊敏 : D
知性 : B 器用 : C+
アビリティ
ガチャ・異世界言語・アイテムボックス・テイム
スキル
鑑定Lv1
称号
異世界人
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「テイマー?」
ジョブがテイマーになっていた。
「テイマーは、魔物をテイムして戦うジョブです。
マスターのジョブがテイマーという事は、そちらのたまごは魔物のたまごかもしれませんね」
「魔物のたまご?」
「はい、たまごに触れてみてください」
彼女に言われた通りに俺はたまごに触れた。
すると、突然たまごが光だした。
「何だ⁉︎」
光が収まり、俺は瞑っていた目を開いた、すると目の前に見知らぬ美女がいた。
「はじめまして、ご主人様」
「は?」
だがその女性は、普通ではなかった。
「どうしました?」
女性は上半身が人で、下半身は蜘蛛だった。
「えぇと、君は一体……」
「マスター、鑑定を使われてみてはいかがですか。」
「鑑定?」
「はい、彼女を見ながら「鑑定」と言えば、鑑定ができます」
俺は言われた通りにやってみた。
「鑑定」
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名前 : 未登録 レベル : 1 性別 : 女
種族 : アラクネ (亜種)
体力 : A 魔力 : B+
筋力 : B 耐久性 : C+
抵抗 : B+ 俊敏 : C
知性 : C 器用 : B+
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「アラクネ?」
「はい、わたしはアラクネでございます。ところでご主人様、わたしに名前をつけてくださいませんか?」
「名前?」
「マスター、魔物をテイムし自分の使い魔にするには、名前をつける必要があります」
「はい、なのでご主人様に名前をつけて欲しいのです」
「わかった、君の名前を考えよう」
「本当ですか!ありがとうございます!」
彼女は、嬉しそうな顔をしている。
それにしても名前か。
「じゃあ、「椿」って言うのはどうかな?」
「椿?」
「そう、君の名前」
「はい!今日からわたしの名前は椿です!」
椿は、嬉しそうに答えた。
「これからよろしくね、椿」
「はい!よろしくお願いします!」
俺は、嬉しそうにしている椿を見つめている彼女に俺は、声をかけた。
「あのさ」
「はい?なんでしょうか?」
「今更だけど俺、君の名前聞いてないなと思ってさ」
「私に、名前はございません」
「無いの?」
「はい、ございません。私はただのサポートAIですので」
「なら、「アイ」って言うのはどうかな?」
「はい?」
「名前、無いと不便だろ?」
「マスターがそう仰るのであれば、お好きなようにお呼びください」
「そうさせてもらうよ。「アイ」これからよろしくな」
「はい、よろしくお願いします」
こうして俺は、この世界での第一歩を踏み出した。