ONEGAIman
『絵本/ONEGAIman』
著者:ジャイアント墨子。本名、年齢不詳。
顔が地黒でキュートなお歯黒、というキャッチコピーで名が売れる。
自伝「ライトノベル作家になりたかった」がベストセラーに。
一時はライトノベル作家の神と呼ばれたい時期もあったが、
今は親しい男性に名前で呼ばれたいと思っている。
≪ONEGAIman≫
きょうは、せかいじゅうの、みんなの、おねがいを、かなえる日だ。
(カレンダーの6月8日のところに理想のお尻の形が描いてある、絵)
ふふふ、どんな、おそなえものが、あるのだろうか。
とてもとても、たのしみで、きのうは、ねれなかったぞ。
(テレビ70%・睡眠20%・その他10%、の円グラフ)
さぁ、ことしは、どこのくにへ、いこうか。
まいとし、にほんでは、もんくがあるかな。
でも、やっぱり、にほんが、いいようなきが、するな、なんとなく。
(天秤に掛けられた『日本のお供え物』と『世界のお供え物』は日本のほうが重い、という絵)
では、さっそく、うちを、でよう。
おっと、テレビのろくがを、しなくては。
(ONEGAImanに言われてテレビの録画をする母、の絵)
よし、じゅんびが、できたぞ。
まわれるだけ、まわってこよう。
ねがいを、かなえてこよう。
イエス、イエス、イエス。
(付け鼻と金髪のカツラをつけている、絵)
---≪ここで、すこし、おやすみ、こばなしの、コーナーだよ≫---
1.
ONEGAImanは、ふだんから、いえにいるけども、
さいきんは、だれも、なにも、いわなくなってきたので、よろこんでいるよ。
2.
ONEGAImanのくつみがきは、いじょうに、ピカピカにする、と、
かぞくのなかで、もっぱら、ひょうばんなんだよ。
3.
ONEGAImanも、まいにち、ヘアチェックを、しているんだよ。
みんなと、おなじ、だね。
---≪さぁ、みんな、おきて、おはなしが、はじまるよ≫---
まずは、となりのいえにすむ、ケンくん、からだな。
あいつは、すばしっこい、から、つかまえるのがたいへんだ。
(夜な夜なモリを構え刺す練習をしているONEGAIman、の絵)
やぁ、ケンくん、に、にげないで、そんなに、にげないで。
ぼくのはなしを、きいて、くれないか。ほら、おねがいを、かなえるよ。
そ、そんな、石なんて、なげないで。おねがいを、かなえるんだよ。
ほんと、そろそろ、おこるよ。
ぼくは、たいりょくこそ、ないものの、まいつき、もらえる、おかねがすごいから、
すごくせいのうのいい、モリとか、もってるんだからね、ささったら、なかなか、とれないよ。
ふ~、やっと、とまってくれた。つかまえた~。
(絵無し)
はやく、おそなえものを、ぼくにわたすんだ。
なんでもいいよ、ケンくんのざいりょくは、あまり、きたいしていないからね。
(どこまでも広がる雄大な高原に『ONEGAImanの土地』と書かれた看板、の絵)
えっ、石? をもって? いたーい、ぶつけられた、このクソガキ!
(すごく大きいステーキに『ONEGAImanの分』と書かれた看板、の絵)
さらに? 石? をもって? いたたたたっ、また、ぶつけられた!
もしかすると、ほんとうに、おそなえものは、ないのかい?
(絵無し)
こどもだからって、なにを、やっても、ゆるされると、おもうなよ。
このモリの、でばんが、やってきたようだ。とりゃー!
(絵無し)
(パトカーに乗っているONEGAIman、の絵)
---≪あとがき≫---
この話は、多くの子供に読んでもらいたいと思う。
ちなみに、この子供には20代も含む。
最近の子供は、大人を大人と思っていない子供が多い。
妙にマセた子供が多くて困る。
もっと純粋な、そう、ONEGAImanのような人間が増えることを祈りたい。