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第二十九話 光輪

今回は戦闘シーンが殆どになります。

感想等何でも良いので待ってま~す!
















「皆を王の間に集めて」


「っ・・・分かった!!」


ユニが言った言葉を切っ掛けにして慌ててルーが出て行った。













「お父様・・・陛下・・・ご無事でいてください」


しばらく祈っていたユニは服をいつも旅のときに来ている服に着替えて、国王のいる王の間へと向かった。


















――――ガチャ


「ユニ、皆を集めたぞ!!」


ルーがそう言いながら王の間に入って来た。


「ありがとう」


国王に事情を説明していたユニがゆっくりと振り向いた。


「しかし、どの様な帰路を取るつもりですか?このままではウィンズムに着く前に落ちてしまうかもしれません」


そのまま無言で何かを考えていたユニが言った。


「皆、私の周りに集まって」


その言葉にゾロゾロと集まって来た四人。それを見てユニは国王を振り返って言った。


「国王陛下、お世話になりました」


それに応える国王。


「なぁに、気にするな!何時でも来な、歓迎するぞ」


「・・・ありがとうございます・・・では、失礼します」


そう言ったユニは背中から翼を出してその場から全員消え去った。
















「彼女なら・・・何とかなるかもしれない・・・フレッド、頼んだぞ」
















――――その時、ウィンズム


「陛下!!報告します!現在魔物の軍勢は地上に約四百万の亜人・獣族、また空中には約五千万の昆虫・鳥・竜族が確認されています!」


「そうか・・・下がってよい」


「は!!」


振り返ることなく応えたオルドレイクは王都を守るための結界を作っている。しかし、その額には玉の様に汗が浮かび気が散らないように王の間には王妃であるフール以外はいない。


その時――――


シュン―――


「「!!」」


「父上、母上!!」


「ルードリヒか?お前達はマグネリスに居た筈では?」


「ユニの力で帰ってまいりました」


「そうか・・・っ」


会話していたオルドレイクは突然膝を突き、息も絶え絶えだ。


「陛下、手伝います」


横に着いたレイが杖を取り出し同じ様に魔力を注ぎ始める。


「すまん・・・助かる!」


「私達は外へ!!」


「「あぁ!!」」


ダダダダダダ―――――バタン















「うおおぉぉぉぉぉぉ!!」


キンッキン――――


そこに響き渡るのは喚く様な声と魔物の呻り声、硬い魔物の体に刃が弾かれる音や肉を裂く鈍い音。


「はぁ!!」


ヒュンヒュンと剣やナイフが飛ぶ、また、刃が肉を切り裂き硬い甲殻や筋肉を抉る。


「っく!?」


足元の死骸に躓いたマーズ、迫る牙助けようとするパティの前には別の魔物が立ち塞がる。


「貴方!!」
















――――ガキィ


「ご無事ですか?」


双剣で獣の牙を防ぎ切り伏せる。

手を貸しながらマーズを助け起こし、微笑む。


「ふ・・・俺も鈍ったな、お前に助けられるとは」


そう言いながら、他のメンバーを見ていく。

その間にリヒターも敵の方へ駆けて行く。


「ちっ・・・王立剣技大会優勝者マーズ・メルドール公爵参る!!」



















魔物の数は減ってはいる物の元より数には圧倒的に不利である。


「このままじゃ・・・」


ユニは魔法で外の兵士やルー達に向かって声を届ける。


『皆さん、聞いてください。私はユルニス・メルドール。私に考えがあります、急いで外壁の中に退避してください』












「ユニ何をする気なんだ?」

そう呟きながら、退避するルーに続いて一斉に退避が始まった。

















全員が退避し終えて魔物達は結界を攻撃している。

そろそろ二人も限界のようだ。


「陛下、レイ・・・結界を解いて」


そう言うユニを信じられない物を見るように見たレイは言った。


「何言ってるんだ!?そんな事したら「いいから!!」」


レイの言葉を途中で遮ったユニに何かを感じてオルドレイクは尋ねた。


「・・・何か考えがあるんだな?」


「はい」


「・・・分かった」


そう言ってレイの杖を下げさせたとき結界が消えた。


「でも一体何を・・・」


―――――バリン


翼を出したユニは王の間の豪華な窓ガラスを破って空高久くへ舞い上がった。

その様子を、ほぼ全ての王都にいる人々が見ていた。

ユニは両手に虹色の光を纏わせて、それを集めるように頭上で手を合わせると光は弾け、雨のように王都とその周りに降り注いだ。















――――その輝き、傷ついた者を癒し悪しき者を無に返さん


    恵みの雨は七色に輝き、傷ついた体や物を癒す


    恵みの雨は悪しき者に槍の様に降り注ぎ、有るべき無へと返す

 

    恵みの雨は心を癒し、明日への光とならん―――――



その後、歓声が割れんばかりに響き、その時目にした物事を歌った民謡がこの日を国の記念とし、記念日を祝う物として歌われ続け国歌となるのは、まだまだ先の話―――――
























次回はどうなるか・・・お楽しみに♪

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