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第十二話 王都、それから・・・

今回で子供の時間軸でのお話は終わりたいと思います。

次回からは若干成長するのでご注意下さい。
















あれから二日。急いで帰ってきた甲斐があってやっと王都に着いたユニ達は、ルーの先導に従って王城の前にいた。城の前を警護している騎士がルーたちを見て恭しく礼をした後。


「これは、ルードリヒ殿下長旅お疲れ様です。」


「挨拶はいい。至急父上に話がある。」


「はっ。・・・開門!」


騎士がそういうと王城の正面玄関である重厚な扉を数名の騎士が重々しい音を立てて押し開けた。


「行こう。ユニ」

「うん!」























「父上!!」


ルーが大きな声で言いながら謁見室である王の間の扉をぶち破る勢いで開けた。すると、そこには城の重鎮達はおらず玉座に座る王とその隣の王妃、そして何故かユニの父であるマーズがいた。


「あれ?お父様・・・」


「ユニ~~~!」


「ひゃ!」


いきなり抱きすくめられて吃驚したユニは変な声を出してしまった。そんな事は全く構わずマーズはユニの頬に頬ずりしていた。


「お父様~お髭痛い・・・」


「おぉ・・・すまんすまん」


すると、王であるルーの父オルドレイクがゴホンと一つ咳払いをすると全員玉座の近くに集った。


「無事帰ったようだな、ルードリヒ。そしてユニ、リヒター旅はどうだった?」


「その事なんですが・・・」


三人の中で一番の年長者であり事態の把握が出来ているリヒターが。


「単刀直入に申し上げます。かつての超古代文明『ロルド』を滅ぼした闇の支配者が復活し、ここ数年で完全な状態となろうとしています。古の人々は、全ての精霊王を束ねる姫によって世界各地にある神殿に精霊王を封印する事で闇の支配者を封じたそうですがそれを振り切り、逆に精霊王を各地の神殿に縛り付けているようです。さらに此度の闇の支配者は前回の封印で耐性を着け封印する事ができず、何らかの方法によって滅するしかないようです。」


一気にまくし立てたリヒターの言った言葉に先に王の間にいた三人は固まる。

恐る恐るといった風にオルドレイクが尋ねてきた。


「どう言う事だ・・・?『ロルド』が滅びた理由は解明されてなかったはずだ。何故そんな事がわかる?」


「それについてはお嬢様に説明して頂いた方がいいでしょう。」


ビクッとしたユニが、


「わ、わたし!?」


「えぇ、今回の旅であった事を全て話して結構です。」


「分かった・・・」


渋々旅についてユニは話した。

















「えぇ~っと・・・城を出て林で何回か魔物に襲われて「襲われた!?」・・・何日か歩いてやっとシルフの森に着いて、始めは全く道が分からなくて森の中を歩き回ってたんだけど風の精霊さんに案内してもらって、ちょっと薄暗い森の奥の方について木漏れ日?がとっても綺麗だったよ?それで少し歩いたらボロボロの廃墟があって、中に入って、中庭の池のところで皆で休憩してたら助けてって小さく聞こえてそこからあんまり覚えてないけど気がついたら殆ど真っ暗なお部屋にいて、その部屋の真ん中に檻見たいのがあってその中に鎖でぐるぐる巻きにされた風の精霊王さんがいたんだよ。檻に触ったら鍵が開いたから中に入って、鎖に触ったら精霊王さんが光って目が空開けられない位眩しくて目を瞑って開けたら周りが綺麗な緑色になってて、困ったことがあったら呼べって言われて森を出たら、何か変な真っ黒い影があってそこから大きな人が出てきて、光の精霊さんに助けてもらって倒したんだよ。」


たどたどしく言ったユニの話を聞いた王は(マーズは会話を遮った際にオルドレイクに腹部を殴られ撃沈)


「おい・・・マーズ、ユニちゃんが神子だったってのはもちろん知ってたんだよな?」


「あ、あぁ・・・」


サッと青ざめたマーズはオルドレイクの元を離れようと動く。


「後で覚悟してろ・・・?」


ピタッと動きを止めたマーズはヤバイ顔色をしていた。





















「話を元に戻そう、何か証明できる物はあるか?」


「疑ってらっしゃるのですか?」


「そういうわけではない、だがいきなりそんな事を言われてもな・・・」


心外だと言わんばかりにオルドレイクが言うと、


「じゃあ、『フーガ』!」


そういうと突然窓が風によって開き、中空に風の精霊王が現れた。


『姫、お久しぶりです。何か御用ですか?』


「ちょっと王様にこの前の話をしてあの後黒い変なのに襲われたんだけど証明できないって・・・」


精霊王を見て固まったユニ以外。


『まぁ!闇に襲われたのですか!?その時に私を呼んでくだされば力になりましたのに・・

・それに、人の王よ・・・我ら精霊を束ねる姫の言葉を疑うか?』


「い、いや・・・風の精霊王『フーガ』よ疑ったわけではない、しかし証拠が無ければ他の者に説明できない。そのために説明を要したのだ。」


『まぁ、いいでしょう。それと人の子の分際で我の名を気安く呼ぶ出無い』


「す、すまない・・・」


『姫、また何かあればお呼び下さい。』


「うん!わかった~!」


そういうと、虚空に消えた。




















しばらく停止していた一同の中でマーズが口を開いた。


「ユニ・・・悪いが、お前を数年は旅には出せない・・・」


「え?」


突然の父の言葉に呆然とする。


「そこまで強力な敵と戦うにはまだお前は幼い。精霊がいるとは言え絶対的に力が足りない。それに、その数年で俺とパティが戦いを教える」


そう言ったマーズを見つめるユニ。そしてそこでオルドレイクが口を開いた。


「お前もだルードリヒ。剣と魔法、戦略について俺が数年で教えてやる」


そうして数年の月日を経て成長した時にまた、二人の旅が始まる・・・。





















オマケ


「さぁ、お仕置きの時間だ・・・」


「え?」


皆が退出した後二人だけになったオルドレイクとマーズ。

ジリジリとオルドレイクがにじり寄る。


「ちょっ、ちょっと待て!おい!オルドレイク!?」


「はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」


一時間後、オルドレイクの退出した王の間で王によってボコボコにされた公爵、マーズが発見された。

















第一章完ってとこですかね?次回は数年後!

ユニ「楽しみだね!」

ルー「あぁ!」

リヒター「えぇ、実に楽しみです。(成長したお嬢様に殿下がどう対応するかが・・・)フフフ・・・」

ルー「何か寒気がしてきた・・・」

ユニ「大丈夫?」

ZG「それでは一緒に!!」

ユニ・ルー・リヒター・ZG「お楽しみに~!」

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