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タイマン最強ムッツリ勇者と全てを受け止める聖女

レイトが近くでドンパチしている頃、こちらもまた戦っていた。


(あぁ…レイトの二日間置いた使い込みシャツ最っ高……)


性欲と。勇者は本来、恋愛やそれに準ずる感情を聖剣へ捧げ、その恩恵を得る。だがしかし、ミラが持っていたユニークスキル【完全反射】によって激重のドスケベになってしまった。物質に感情がなかったからだ。ちなみに男かルナなら特に問題なくレイトとつるんでいい。


「……ふふっ。レイト……レイトぉ!あははっ!」


ぎゅっと鎧のなかで着用していたレイトのシャツを抱え、腰をくねらせる。そんな狂人に対し騎士達は刃を向ける。だが、その刃が首に届くことはなかった。


「【貫撃】」


一人、また一人と騎士達が死んでいく。せっかく幸せだったのに、お前達さえいなければという感情がありありと向けられながら。


「……んで」


「……死んで!私達の邪魔はさせない!【自動断罪(コマンドキル)】!」


バタバタと騎士達が血を吹き出して倒れていく。この瞬間、騎士達はナニヲカンガエテイタノダロウカ。答えは死んだものたちにのみ分かる。



「な、なんだよこの女は……!」


別の場所にて。男は恐怖していた。全員で切り捨て、貫き、燃やし、持てる手段を全て使って何度も殺しているのに。


「ん~……やっぱ足んないねぇ。……あっはぁ!もう彼ら以外から痛め付けられてもなにも感じないやぁ……!ちょ~きょ~ってのかなぁ?」


そこにはけろっとした顔で立った聖女がいた。


(やっぱり、私を満足させてくれるのは君以外いないんだねぇ……。あぁ、あそこがうずいちゃうよぅ……!また触れてほしいなぁ)


そして彼女もまた、ヤバい方の人間だった。レイトはもちろんそんなことしたことがない。寝ているときにルナが忍び込み、勝手に手を使って使用後に口で掃除する。もはや犯罪以外のなにでもない。苦しさを求め、自ら首を絞めることさえある彼女にとって苦しさとは、レイトとの繋がりであり、陶酔のきっかけなのだ。


元々ルナは聖教国からのスパイだった。勇者がいない隙に王国を狙っていたらしい。でもそんなことはとうにバレており、特にとがめられもしなかったが、ある夜、レイトが言った。


「教国、変えるか」


ちょっと意味がわからなかった。だがレイトはミラと共に革命を起こし、世界一薄汚いと言われていた聖教国を世界一安全と言われるまでに変えた。このときから少しずつレイトに惚れ、いつしか好きになっていた。でも、ある日を境にルナは狂っていく。


その日、ルナは負傷していた。本当は死んでいたかもしれない傷。その頃は今のような戦い方ができるほど強くなかったから。そして、ルナは自分自身を道具だと教えられ、認識していたから。ルナは二人に詰問され、答える。


「私は元々スパイだしぃ……死んだところでぇ…」


そう言うとレイトがぶちギレた。ミラも少し怖がっていたしルナは少しチビった。そんなことお構い無しにルナはレイトに投げ飛ばされ、背中を強打して息がうまくできなくなった。


「顔は勘弁してやる」


だけ言い残し、レイトは去っていった。その夜。


「すまない。昼はやり過ぎたな」


レイトが謝ってきた。ルナは別に怒っていない。だって、感じたから。ルナへの気遣いと、今まで大切にされてきた実感を。


「俺はお前だって大切だ。だから、死んだら悲しい」


そんなセリフを慈愛と優しさで埋め尽くされた視線で言われると、昼とのギャップで心がちぐはぐになって、感情が崩壊すると同時に新たな性癖という扉を壊した。涙と共に色々な感情がぐちゃぐちゃに混ざりあった結果がこれである。


「【神之憤怒(レギオス)】」


「あがっ……」


彼女が足元に増える死体に気を止めることはない。なぜなら、彼女の瞳は、ひとつにつき一人しか映さないのだから。

やべー女同士で慰め会う日もあるそうで……

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