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10.刃



投稿遅れたのにページ数も少ないです

(T_T)




咲妃に明らかな殺気をはなっているドラゴンは、遠心力をのせたその尻尾を叩きつけた




ドォォォォン!…






「ーーー…!ーー…!!」



2人の悲痛な叫びは、大地を割るかのような激しい轟音に呑み込まれた…









「ゴァァァァ!」


獲物を排除したことを確信したのか、ドラゴンが咆哮と共に襲いかかってきた




悠「悲しんでる暇もないのかよ!」



リ「お前がどれだけ強くても!…絶対許さない!」




一撃の体当たりで家を半壊させたが、今度はそれがただの威嚇だったと思えるほどの速度、威圧感で向かってくる





ダンッ!


当たれば致命傷を避けられないだろう突進を、リリィを抱きかかえ真上に飛んで避けようとする



ギリギリかわした筈だったが、真下を走るドラゴンの背の突起が足を掠ってしまった




ガスッ



悠「う…っ」







ズガガガガガン!


……ガラガラガラ…




そのまま突っ込んだドラゴンは、民家を六軒ほど貫通して動きを止めた



その間に素早く弾を装填し直し、再度撃つ





ガンガンガンガンガンガン!



カン、キンキン、ビシッ!



しかし、殆どが鱗に弾かれてしまった




悠「くそっ…リリィ、少し離れててくれ」



リ「わかった、でも…どうするの?」



悠「一度、本気で撃ってやろうと思って」



リリィが距離をとったのを確認して、風の流れに集中する






ゴァァァァ!




再びドラゴンが火を吐いた



!!



悠「リリィ、避けろ!」



リ「えっ?…キャァ!」




バン!




リリィは雷を帯びた脚で思いっきり横に飛んでかわせたようだ







悠「ふざけんなよテメェ……どれだけ俺の大事な物を奪う気だ!」




ブワッ



悠の意志に呼応し、周囲に螺旋状の風の渦が発生した



ゴァァァァ!



その渦は怒りに比例して、どんどん激しさを増していく!


やがて巨大な竜巻と化した風が2つ、3つと別れていき最後には5つになった


その姿は"嵐"としか言いようがない…それ程の風量、規模だった






悠「消えろ」





5つの竜巻はドラゴンを囲み、自身が一つの渦であるかのように回転しながら


……捕らえられた獲物を抉り刻んだ





悠「目障りなんだよ……!」



ザクッ!




ザクザクザクザクザクザクザクザクザクザク……!






そんな斬るような音が間を開けず耳に入ってくる



視界は頼りにならなかった


外から見れば、巨大な竜巻にしか見えない


初めて見た人なら、5つの渦それぞれが自転していることなど想像もつかないだろう







急に竜巻が軌道を中央に向け、その全てが衝突し


炸裂した





ドッパァァァン!!


炸裂した瞬間、中心部に向かって光の軌跡が残った




右を見て遅れて気付いた、タイミングをあわせてリリィが雷を落としたのか






煙が著しく視界を阻み、何が起こっているのかわからない




煙越しに少し見える姿が原型を留めているのがわかった




リ「倒せたのかな?」



悠「どうだろう…さっきのでも倒せなかったからな」










ボフッ



ゴォォォォ!



不意に、煙に穴が空いたかと思うと目の前が炎でいっぱいになった





悠「…は?」



リ「そんな……効いてなかったの?」



間違いなくそれが最後の言葉になったと思った










その時、目に映ったのは一筋の光だった





その光が弧を描いた







ガッ!ガガガガガガッ!




「はぁぁぁぁっ!」




ザン!






……思わず、目に障害ができたのかと本気で心配した






炎が自分の目の前で切り口鮮やかに、真っ二つに裂けている



正確には自分の前に立っているやつがこの炎を斬った…ということになるが




それも、右手のみで




何故片手なのか、左手に視線を落とした




…そういうことか



悠「…笑えねぇ」



炎を両断した男は



顔を除く、全身に見るからに軽量そうな漆黒という表現がぴったりの鎧を纏っていた



そして右手に持っていたのは長く、細身の、すでに鞘から抜き放たれている太刀だった




……なるほど、光の正体はこれか





「やあ」



今、初めて男が口を開いたが




倒せていなかった化け物を見ると、談笑する余裕はなくなった




ようやくこの物語のこれからのあらすじが出来ました


多分、投稿速度も少し上がると思います

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