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~急がば回れ~



「これで戻れるはず!!」


 動き出したリコちゃんさんは、スカートのポケットから取り出した何かで猛然と大きな機械の基盤みたいなのを外し始めた。

 え、十徳ナイフ? 万能ツール?? あんまりスカートから出てくるような物じゃない気がするが、配線を切って石を巻きつけて、、、うお、火まで出せるんだ……何か炙ってるし。


 嗅いではいけないタイプの煙の臭いが辺りにたちこめる。


 ガコッという音がして見た目は分解前と変わらない機械の前でリコちゃんさんがスイッチを押したりひねったりしている。そういえば、こいつの電源どうなってんだろう?


「人工のじゃ駄目か……」


 ウィーンとか鳴ってた大きな機械が沈黙すると疲れた表情のリコちゃんさんは俺を見た。

 眉毛がハの字になっている。そういえばハの字ってはひふのハかね? 678の八なのかね?


「ごめんなさい。駄目でした」


 うん、聞こえてた。

 大人がションボリしてるとちょっと笑える。


『ネックレスの石を取ってくればいける?』


 リコちゃんさんは分かりやすく「それだー!」みたいな顔をしてから眉をハの字に戻した。

 あれ? ダメな感じ?


「今よりは確率が高くなるけれど私はこの部屋から移動できないみたいなの。そうなると君に行ってもらうしかない。でも、見ての通り、あの部屋は出たり消えたりしていて、しかも何部屋もある。無関係の君があちらの部屋に行った状態でこちらと接続が切れた時が怖い。君がどうなるか分からない」


 おー、リコちゃんさん話長い。

 そして心配性。俺だったら自分が助かるためにリスクとか言わないかもしれないのに、人がいいんだなあ。



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