海に行こう
最初は海に行くは行くでも全然違う内容で書こうと思ってたので、最後のくだり(起承転結の結の部分)は急遽考えました。作中でくうとちゃんの口調が大学生にしては幼かったり、一人称が「くうと(自分の名前)」なのも、違う内容で書こうとしていた弊害です。当初くうとちゃんは小学5年生位のつもりでした笑
ちょっと暗い話でも書こうとしてたんですけど、急遽明るいに振り切った内容にすることにしたんですよね。お楽しみいただけたら幸いです。
まぁ、素人のお遊びの小説なので。細かいことは隣にポイしてお読みください。書いて満足して放置するのは寂しい気がしたので、ネットの海に置いておきます。
暑くて家でゴロゴロしてたら、いいしろから電話がかかってきて、
「海に行こう」
って言われたの。くうと(私)は大学が休みで暇だったから、いいしろと一緒に海に行くことにしたの。でも出かける準備が何も出来てなかったから、いいしろに
「いいしろ、ちょっとまっててね。海って何持ってけばいい?準備してくる」
って教えて貰って準備しようとしたの。そしたらいいしろは
「手ぶらで行こうよ。俺が車出すし、服はこんな晴天なんだ、濡れても乾くだろ」
なんて言って、どうでも良さそうだった。
「そんなのでいーのー?」
なんていいしろに言ったけど、言い出しっぺはいいしろだし。いいしろが良いってゆうなら良いっかって気持ちで、家まで迎えに来てくれたいいしろの車に乗りこんだんだ。いいしろの車の中は、冷房がかかってて涼しかったな。
「どのくらいで海につくの?」
車に乗って、長い時間が経った訳じゃないけど、いいしろと何話そうかなって考えながら、聞いてみたの。そしたらいいしろが
「1時間半くらいかなー」
なんていうから、
「そんな遠くにいくのー?!」
って驚いちゃった。くうとは普段家から出ないから、そんな長く外に入れるか不安な気持ちもあったのかもしれない。
「いい感じの海がそこしか無かったんだから仕方ないだろ」
いい感じの海ってなんだろって思ったけど、くうとはお利口だから、いいしろに何するために海に行くかは聞かなかったんだー。いいしろは、楽しみが薄れちゃうって普段から行先とか何するかとか、言ってないこと聞かれるの、嫌いなんだー。
車の中ではね、色んな話したよ。次ある講義の話とか、くうとのお母さんの話とか、近所のおばちゃんの話とか。いいしろは楽しそうに聞いてくれたの。「講義はレポート忘れちゃダメだからな」
とか
「くうとのお母さんにもまた会いに行きたいなー、よろしく言っといてよ」
とか
「あのおばちゃん捕まると厄介だよなー」
とか、一つ一つリアクションしてくれたんだ。いいしろ優しいよね。そんなたわいもない話、1時間半も聞いてくれたの。
くうとがこの間教授に怒られた話をしてたら、いいしろの後ろから見えてた窓に、海が写ってる事に気づいたの。
「わー、いいしろ!海が見える!!」
「やっぱりそろそろ着く頃だったのか。くうと、はしゃぎすぎて倒れないようにしろよ」
っていいしろに釘刺されたけど、海に行ったのは初めてだったの。だから凄くウキウキしてたの覚えるな。潮の匂いってホントにするんだねっていいしろに言ったら笑われちゃった。
近くの駐車場に車止めて、階段を降りたら、もう砂浜だったの。くうとは海だって言うからサンダルを履いてきたんだけど、砂浜って言ったら素足な気がして、サンダル片手砂浜におりてみたんだ。
「あっっつぅ!!」
「あっ!くうと、裸足で行ったらダメだ!砂浜は暑いんだぞ!!」
いいしろの注意をちゃんと聞いとけば良かったんだけど、くうとが砂浜に降りる方が早くて、すっごく暑かったな。思い出したら足がヒリヒリする気がするー。
海って人たくさんなイメージあったけど、すごく暑かったからか人はまばらだったな。初めての海の波に見惚れてたら、いいしろから
「くうと、ちょっとそこに立ってみてよ」
って言われて。なんでだろ?と思いながら、そこって言われた砂浜と海が入り交じるような、波打ち際に今度こそ素足で、ポツンと立ってみたの。そしたら急に、カシャって音がして。
「いいしろ、なんで写真撮ってるの?」
なんの音かと思ったら、いいしろが、ケータイで私のことを撮ってたの。
「せっかく1時間半かけてここまで来たんだ、思い出残さないと」
いいしろは写真撮るのがすきで、よく色んなもの撮ってるの知ってたし、写真は悪用しないって知ってたから、くうとはいいしろにのっかることにしたんだー。
「どんな写真がいーかな?」
「思い出の写真だし、好きにしてたらいいんだよ。ほら、こっちに綺麗な貝かおちてるぞ」
「わーほんとだ!」
気にしなくていいならいっかって思って、いいしろの足元にあった貝を見に行ったの。ホントに綺麗だったな。
くうとは写真は気にしないで、海を楽しもってたくさん遊んだの。他の貝も見たり、砂で山つくったり、波と遊んだり、いいしろの足元に少しだけ水かけてみたり。海満喫したの。遊んでたら地平線が綺麗だなと思ったから、感覚的にすぐそこかなって思って
「いいしろー、あそこの空と海が混ざってる所に行ってみていい?」
1人で突っ走る訳には行かなくていいしろに確認してみたの。そしたらいいしろびっくり通り越して呆れた顔して、
「くうと、地平線には永遠にたどり着けないんだぞ?」
って言ったの。
「えー、あそこ行けないの!?」
なんて会話もしながら、いいしろも、写真撮りながらだけど少し一緒に遊んだんだ。楽しかったなー、海ってあんな感じなんだね。また行きたくなってきたな。
一通り遊んで夕日が綺麗だなーって思ってたら、いいしろが最後の写真をとって
「そろそろ疲れただろ?帰るか」
って言ったの。写真はもう満足したみたいだったし、確かに楽しかったけど疲れたから、
「そーだね。帰りにコンビニでおかわりの飲み物買ってよー」
なんていいしろねだりながら、足を洗ってまた車に乗ったんだー。
結局この日は写真撮りながら遊んだだけで、特に何もしなかったの。なんだったんだろって思ったけど、この後も、19歳から20歳の誕生日まで、こんな事が何回も続いたから、慣れちゃったよね。20歳の誕生日に知ったんだけど、この時とってた写真は、私の誕生日に、プレゼントでアルバムにして渡してくれるようの写真だったんだって。ちょうど19歳から20歳までの節目の1年を、色んなとこで撮った写真でふりかえれるようにしてくれたみたい。実際に思い出だらけの楽しい1年になったし、1年でくうとこんな風に成長したんだなって分かって、嬉しく思ったの。いいしろ素敵な人でしょ?
読んでくださりありがとうございました。
何度も言いますが素人のお遊びなので、至らぬ点ございましても優しい目で笑って下さると幸いです。